21.長縄跳び
朝日が差し込みしばらくすると庭に子供3人が出てきた。
(!?起きるの早いっっ)
子どもたちはこちらをチラッと見たが気にもとめず、長い縄を手に持ち引っ張り合いしたりして遊び始めた。
ただの縄ですごく楽しそうに走り回る子供たち、すずとジョンガンはその姿を見て笑みが溢れ癒やされていた。
すると扉からルカ君が手に縄を持って出てきた。が、3人と遊びたいのかずっと3人を見つめたまま声をかけられずに立ったままだった。
そんな姿を見てすずは席を立ちルカ君に声をかけた。
「おはよー!本当に早起きだね!もうお風呂入ったの?」
ルカ君は「まだ」と返事をした。
「一緒に遊ぼうって声をかけてみる?」
すずがアシストしようと思い聞いてみたがルカ君は首を横に振った。
「じゃあ一緒に縄跳びして遊ぶ?」
ルカ君の瞳が輝いて「なにそれ!?」と聞いてきた。
すずは縄の片方を木に結び、もう片方を手に持って回した。
「さぁ!この中に入ってみて!」
「え〜難しいよぉ」
ルカ君は笑いながら立ち尽くしていた。
「じゃあお手本見せるよ!ここ持って左右にゆっくり揺らしてもらえる?」
ルカ君に縄を渡し、すずは歌いながら飛び始めた。
「郵便屋さん♪郵便屋さん♪ハガキが10枚落ちてます♪拾ってあげましょうっハイ!ルカ君大きく回して!1枚っ2枚っ3枚っ4枚っ5枚っ6枚っ7枚っ8枚っ9枚っ10枚っっっ」
なんとか無事に10枚をクリアし、飛び終わったすずは息が上がり倒れ込み膝と手をついた。
(ヤバい…キツイ…アラサーは膝と腰にきたよ…)
すると先に遊んでいた3人が笑いながらこちらに近付いてきた。
「それやりたいっ!!」
「わたしも!!」
すずはニコッと笑い「よしっじゃあ順番にやってみようか!ルカ君縄を回すのよろしくね!」
するとルカ君は「うん!」と笑顔で答えた。
すずが歌を歌ってあげると子どもたちはすぐに覚えて一緒に歌い始めた。
庭に子供達の笑い声が響く。
ジョンガンは椅子に座ったまま
すずの姿を愛おしそうな目で見つめていた。
部屋の窓からはそんなすずとジョンガンの姿をグレンが見つめていた。
中学の時体育祭でクラス対抗で長縄跳びやりましたねー
自分のせいで縄が引っ掛かるの嫌でめちゃ余分に高く飛んで無駄に疲れていたのを思い出します。




