第8話 「お守り」
第8話 「お守り」
茉莉と晴斗と旭は薬王院の社務所にいた。
社務所では色々なお守りが売られている。
3人はそれぞれお守りを見ていた
「あ、このお守り。ほら」旭が茉莉と晴斗に見せた病気平癒のお守り
「懐かしい。昔。小学1年生の時、私が風邪をこじらせて入院した
とき茉莉と晴斗がこの薬王院でお守り買ってくれたよね。
確か病気平癒のお守りだよね?」旭が2人をみて話しかけた
「うん、そうだよ病気平癒のお守り・・。晴斗と一緒に買いに来たんだよ」茉莉が笑顔で旭に言った。
「あの時はありがとうね。2人とも。」旭が言った。
「うん・・。」茉莉は嬉しそうに頷いた・・・。
実はあの時の思い出はそれだけではなかった
あの時の記憶がまた蘇ってきた
薬王院にて
茉莉「あ~。旭のお守りを買ったらお金がないや」
晴斗「どうしたんだ?」
茉莉「お母さんの体調が悪くてもう一つ買いたかったん
だけどお金がなくて」
晴斗「そうなんだ?おばさん体調悪いのか?」
小学1年生の晴斗が茉莉に言った。
茉莉「うん、そうなんだ~、お母さん仕事で無理しちゃって」
晴斗「それじゃあ、俺が買ってやるよ。おこずかいまだあるし」
茉莉「えっいいの?」
晴斗「その代わり俺が買ったことは茉莉のおばさんには内緒な」
茉莉「うん、ありがと!!!晴斗」
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茉莉の自宅にて
茉莉 「お母さん。はいこれ」
茉莉の母「なんだい?お守り?」
茉莉 「うん、お母さん、いつも仕事お疲れ様、無理しないでね」
茉莉の母 「ありがと。」
茉莉 「私 高校生になったらアルバイトして
お母さんを手伝うよ!だからお母さん身体に気を付けてね」
茉莉の母 「茉莉。ごめんね。お父さんがいないから苦労かけて」
茉莉「大丈夫だよ」
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高校生の茉莉はあの出来事をずっと忘れないでいようと思った
晴斗との冒険したこと
旭とお母さんにお守りを買ったこと
お母さんとの約束。
今の高校生活を楽しむこと。そして晴斗への恋慕
色々な想いが茉莉の中で渦を巻いた
つづく




