第15話 「学園祭前夜その2」
第15話 「学園祭前夜その2」
旭と高尾駅で別れた後、私は晴斗と自宅まで
の距離を一緒に歩いていた
「茉莉の家はこっちの方向でいいよな?」
前を歩いていた晴斗が振り返り私に言った
「うん。そうだよ。高尾駅から歩いて15分の所にある
赤い屋根の家だよ。」
「それにしても、今日も疲れたぜ、学園祭の準備は色々大変だよな」
「そうだね、明日クッキー上手く作れるかな?あんみつも作らないといけないし、忙しくなりそう」
「そうだな、でも今日作った時は茉莉の味見したけど
美味かったから大丈夫だよ」
「そっかあ、ありがと晴斗」
「ねえ。晴斗小学6年生の時の文化祭覚えてる?」
「ああ、覚えてるよ。確かおでんとポップコーンを茉莉たちは
売っていたよな。」
「そうそう、でも途中で同じグループの友達
が体調悪くなっちゃって
お客さん沢山来てるのに人手が足りなくて困っていたときに
違うグループだったのに、晴斗が手伝いに来てくれたんだよね。
あのとき、同じグループの友達がいなくなって
私一人で心細くて泣いちゃったんだけど。
晴斗が「泣くな!俺が来てやったんだから一緒に頑張ろうぜ」
っていってくれたの。とても嬉しかったんだ」
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真っ暗な夜道を晴斗と茉莉は茉莉の自宅に向かい
歩いていた。途中、街頭に照らされた銀杏並木が綺麗に咲いていた。
「わあー綺麗!晴斗見て」
茉莉はそう言い街頭に照らされた銀杏を見上げていた
「本当綺麗だな、やっぱ、夜は冷えるな~」晴斗が言った
「ねえ、晴斗あのね・・」そのとき、茉莉が晴斗に声をかけた
つづく




