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3話 降り立ったそこは・・・

本日2回目の投稿です!自粛中はこの頻度で更新していければなぁ・・・(;^_^A

学がない為、誤字・脱字がありましたら教えて頂けると助かります^^)

「やっぱりツイてないぃぃぃぃひぃぃぃぃ」

          ・

          ・

          ・

          ・

          ・

「ひいぃぃぃぃぃ・・・・・あれ?落ちてる感覚がない・・地面に衝突した感覚もない?」


 まわりから見ると、その場でバタバタしているだけの中肉・・・

 いや、ちょっとだけ腹の出たオッサンがもがいている姿がさも滑稽に映ったであろう。

 俺は恐る恐る目を開けた。


「あれ?・・地面?地面に降り立ってる!体は?・・・何処も痛くない!ここは?・・・」


 現状と自分の身体の至る所を確認した俺は辺りを見回した。


「平原?って言う事はもしかして、本当に異世界に来たってこと?」


 見渡す限り青々とした草原が広がっている。

 前後左右、東西南北もわからないので。

 何処にどうとかは言えないが、遠くの方に大きな森があるようには見えるが。

 自分自身は踏みしめられただけの幅5m程の土の道路の上に立っている事は確認できた。


「いや!待てよ?あの神様(ひげじい)の事、本当にここが異世界なのかも怪しいもんだな・・・」

『このドバカモンがぁーーー!神様に向かってひげ爺とは何事か!』

「うわぁ!出た―――!」

『人を化物(ばけもん)みたいに言うでない!また泣いてやろうかい!』

「あ、いや、それだけは勘弁してもらえますか。す・・すいません」

『わかれば良いのじゃよ。本当はここまでせんのじゃが話しかけたのは他でもない!転生したお主にもう一つ言い忘れた事があってのぅ』

「はあ・・・」

『なんじゃ気の抜けた感じじゃなぁ。そこはお主が夢にまで見た異世界じゃと言うのに』


「なんかなぁ・・・なんか(あや)しいんだよな~」

『かっちーん、あ・や・し・い?妖艶(あやしい)じゃとぉぉぉぉぉ?』

「いや、字、間違えてるし・・・」

『お前そんな事まだ言ってんのかよ!?カーーーッ!案だけの軌跡を目の当たりにして!あまつさえ転生なんて物凄い奇跡を起こして貰っといて妖艶しいだとぉぉぉ?』

「また字まちがえてるし、なんだったら爺言葉(じじいことば)とかどっかに置き忘れてきてるし」

『じじい言うなぁ!じじい言うなぁーーーー!儂だって儂だって!!!』

「お?泣くの?また泣くの?」


『そんな事ないわ・・・え?時間がない?ああ、そう。・・・巻いてくれ?え?後30秒で終わるの?それじゃしょうがなねーなー』

「え、誰?誰と喋ってんの?!天界ってテレビ局みたいになってんの?ってもう爺、言葉喋る気ないだろ?」

『爺言うな言うてるやろーー!』

「うわ!本当に嫌なんだ爺言われるの」

『もうええわ、お前と喋っとったら儂死ぬわ!病気なって死んでまうわ!・・・え?もう切れる?あ、もうヤバいので袋の中に全てが入って・・・【ブウン、プツッ!】』

「あ、切れた・・・なんなんだよ!神様って皆あんななのか?・・・まぁいっか。んで袋てなんだろ?」


 自分様子を見てみると、出勤時を姿スーツのままだった。

 上着を(めく)ると、腰に一見何も入ってなさそうな汚い布の袋がぶら下がっているのが見えた。

 手を突っ込んでみると中の何かが手に当たる。


「お?なんかあるな。取り合えず一回全部出しとくか」


 袋の中は意外に広く。

 地図。

 眼鏡。

 お金。

 そして(てのひら)サイズの玉子。

 ・・・?掌サイズの卵?!

 当たり前だが、ボケと突っ込みは二人いて初めて成立する。

 一人はやはり寂しいモノがある。

 まあそれは置いといて。


「卵ねぇ・・・・・なんで?・・・あ----!これってあれじゃねーの?ゲームとかによくある使い魔とか精霊とかが生まれてきてチート的な力を手に入れる奴じゃないの!?今の所、チートを授ける~!みたいな話もされてないし。身体も強化されてるかどうか、感覚的には分からないし。ちょっと体の強化から試してみるか?」


 閃いた俺は早速、期待に胸を躍らせ卵を片手に持ったまま。

 自分の身体能力がチート級になっているのを確かめる為に、地面から少し大きめの石を拾い上げ軽く握ってみる。


「・・・やっぱりビクともしねーな」


 少し力を込めて握ってみても表面についた砂すらも落ちない。


「もっと力を込めてみたら良いのかも?」


 かなり力をこめてみたがやっぱり表面についた砂すらも落ちない。


「・・・もしかしたら握る力がないだけなのかも?壁とか殴ってみたらあら不思議!粉々になっちゃったぁ~!とか?」


 今度は近くにある、手頃なサイズの5m位の高さの岩が地面から生えていたのでそれを軽く殴ってみる。


「・・・・・痛いな・・・いやいやいや、そんな事は・・・」


 自分の身に何も起きてない事が現実味を帯びてきだす。

 そんな事はない!と、かなり力を込めて殴ってみる。


「ぐぁぁぁぁぁ!手が!手があぁぁぁ!」


 何も起きない。

 焦る。


「け・・蹴りだったら・・・・・ひぎゃあぁぁぁぁぁぁ!足が、足があぁぁぁ!いや!そんなラ〇ュタな冗談はどうでもいい!そんな事は無い筈だ!そう!ま・・魔法が凄いんだ!・・・んん~~!火よぉ!これもダメ?み・水よぉ!」


 何も起きない。

 焦る。

 焦る。マジで焦って来る。


「そうか、術の名前を言わなきゃいけないんだ!ん~~~なんだっけ?うん!ファイヤーボール!・・・・・・・・」


 もはや半狂乱。


「なんでだよ!あの(じじい)なんでなんもしてくれてないんだよ!?・・・ここがもし本当の異世界だったら・・・ただのおっさんが転移しただけだったら・・・即死んじまうじゃないかよぉ~~おろろ~ん。おやじ狩りに合うよ~おろろ~ん!」

(※注 おろろ~んは泣き声です。おろろ~ん!)


 40才のおっさんが、みっともなくも半泣き(本気とも言う)。

 そんな時に片手に持ったままだった卵に気づく。


「クソッ!何が初心者パックだ!どうせこれも大した事ないに決まってる!また絶望に叩き落されるぐらいだったら・・・希望なんか先に絶っといてやる!」

(もはや狂乱)


 この時の俺は時間が経つにつれて現実味を帯びてきている世界に焦っていたのだろう。

 この世界で唯一かもしれない希望の光を、(みずから)ら絶とうとさっきまで殴っていた岩に向かっておもいっきり投げた・・・



 ゴン!



(やっぱり今日もツイてない・・おろろ~ん)

今回も読んで頂きありがとうございます

ネタ回になってしまいました。なかなか話が進まず申し訳ありません。

次回投稿も明日に出来ればと思っております。

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