19話 悔しさと嬉しさの次は・・・
本日2回目の投稿となります!
今回で第一章が終了です!
ごゆっくりご覧下さい。
そこからは薄れゆく記憶の中で覚えているのはひたすらに体中に走る衝撃だけだった。
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ーー翌朝ーー
「マサト!」
「・・・え?マリナ!?あいたたたた・・」
目が覚めるとそこは知っている天井、しかもつい最近見たような・・?そこにマリナが覗き込んでいる。
「あれ?ここは・・?おれって・・・」
「マサト!何があってこんなことになったの?丸一日は眠ってたのよ!?」
「ザンギ達にやられたんだよ。俺が止めなかったらありゃあ、死んでたな」
「そう!マスターが貴方をココまで運んできてくれたのよ」
「え?あ!そうだ!俺、ザンギ達に絡まれて・・・そうか、また、みっともない姿をさらしちゃったんですか・・・」
思い出したら思い出したで、なんか・・・情けなくなってきた。
「そんな事はありませんよ」
「先生・・・」
「強くなりたいです。結局俺は何も変える事が出来なかった。・・・俺・・俺情けないです・・・」
あの時の事、結果的に自分は頑張っても何も出来なかった。わかっていたことだけど、自分なりに勇気を出して、立ち向かってみた。でも、結果は何も変える事が出来なかった。そんな自分が情けなくて腹立たしくて・・・そんな事を思っていたら。涙が溢れてきた。
「じゃあ、強くなれば良いじゃないですか?やっとわかったんでしょ?今の自分には何も出来ない事が」
「はい・・・」
「強くなりなさい。貴方は特別なんかじゃありません。本当の強さはそんな所にあるわけじゃない。ちゃんと努力し経験した強さを身につけなさい」
「はい・・・」
「皆さん。マサトを少し一人にさせて貰えませんか」
先生がそう言うと。皆何も言わずに部屋を出て行ってくれた。
「また、後で迎えに来るからゆっくりなさい・・・ステータスも・・・」
「ヴァい・・・」
バタン・・・
俺は崩れてしまいそうな自分を何とか抑え込み、
「【起動】・【ステータス】
先生に言われた通りにステータスを開くと
「・・・あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
俺はその日、生まれて初めて悔しさと嬉しさに泣いた・・・
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◆名前:神々御 雅斗
◆種族:人間 (ヒューマン)
◆性別:男の子 (おっさん少年)
◆年齢:15
◆Lv :10
◆HP :100/100(0)/****** →1500/1500(0)
◆MP :50/50(0)/****** →200/200(0)
◆STR:10(3)→100(3)
◆DEX:10(0)→50(0)
◆VIT:10(3)→150(3)
◆AGI:10(3)→50(3)
◆INT:200(0)→220(0)
◆MND:-200(0)→0(0)
◆RES:1(0)→10(0)
◆LUK:50(0)→50(0)
◆CRI:1(0)→10(0)
◆CHA:-321(0)→-321(0)
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装備:銀縁眼鏡・自動地図・貯蔵袋・スーツ・革靴
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魔法:なし(頑張れ!)
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スキル:なし(頑張れ!)
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照合:神の敵・這い上がる者・つけ狙われるもの
※( )内は装備等による付加数値
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ーー1時間後ーー
「お世話になりました。もう大丈夫です!」
「マサト!」
マサトが自分から降りてくるとマリナが心配そうに駆け寄ってきた。
「おお!マサト君。もう大丈夫なのか?」
そこにカウンターの奥からアングさんが出てきた。
「はい!ありがとうございました!」
「まだゆっくりしていても良いんだよ?」
「いえ、野暮用が出来たので今日はこれで失礼します」
「そうか、マサト君。言いにくい事なんだが、ギルド内での私闘は正規の手続きを踏まない限り禁止されている。次は俺でも庇い切れないからな」
「そうだったんですか・・・申し訳ありませんでした。では、次は正規の手順を踏ませてもらいます」
「ふふ・・・そうか。楽しみにしているよ?」
「はい。・・・先生」
「なんだい?明日からのメニューだったらもう出来てるが?」
シドは一枚の紙をヒラヒラとマサトに見せる。注:シドの姿と声はシドの任意で効果を選定する事が出来ます。
「ありがとうございます。マリナ・・この後何か予定はある?」
「え?な・・ないわよ?」
マリナは、何処となく変わったように感じるマサトの様子に少し戸惑った様子だった。
「昨日の約束、遅くなったけどいいかな?」
「わかったわ!」
「アングさん、ありがとうございました!今回の事は借りと言う事で!」
「ああ、利子をつけて返してもらうからね?」
「はい!」
そう言うと、マサト達はギルドの扉をくぐった。
「先生、申し訳ありませんが明日からの行程で必要な物を教えて頂けますか?
「ああ、それじゃあ、まずは衣服だね、そして武器に防具。後は回復系のポーション類等の備品、食料等旅支度だよ」
「ありがとうございます。マリナ、今の品物で一番近い店から案内頼めるかな?」
「ええ、大丈夫!・・・なんかマサト、ちょっと変わった?」
「え?そうかなぁ。自分では何も変わってないように思うけど?」
「男は目標が決まるとこんなモノだよ」
「へぇ~そんなモノなんですね」
「それで先生、明日からは何をするんですか?」
「おお、二人とも知っとくべきだろうね。明日からは修行でこの街からは離れるから」
「ええ!?」
声を上げたのはマリナだった。
「すいません。急だったもので。じゃあ、私も支度しないと!」
「路銀はマサトが持っておるから心配はしなくて良いですよ!」
「やったぁ!マサトお金持ちなんだね!」
「あ!先生またそんな事言って!マリナまで!」
そんなやり取りをしながら俺達は、明日からの旅の準備を進めた。
(・・・何か見つけたような気がする。今までツイてるツイてないとか思っていたけど、これからはもう必要ないかもしれないな・・・)
今回も読んで頂き有難うございました!
第一章如何でしたでしょうか?
作者としましては、感慨深いものがあります。
願わくば皆様にもこの作品が感慨深いものとなりますよう。。。
次回投稿からは第二章の始まりとなります!
投稿予定はいつも通りの3:00頃となりますので、新章もよろしくお願い申し上げます!




