14話 ギルドと契約って・・・其の4
本日1回目の投稿となります。
すいません、おわれませんでした(TT)
次回でもう終わりましたので今回はお許し下さい。
それでは、どうぞ!
ーー屋台通りーー
屋台通りに着いた。この街は大まかに分けて3つの区画に分けられているそうだ、一つはこの街の貴族達が住むお屋敷が立ち並んだり、高級店が軒を連ねる貴族街。もう一つは食い詰めた人達のスラム街である貧民街。
最後はここ、市民街と言う地区になるらしく、この街で一般的な物を売る店の数や一般市民の住居が多くこの街でも一番多くの面積を占めているのがここと言う事になるらしい。
屋台通りは日本で言う所の商店街のように一本の通りの両端に皆がテントや簡単な掘立小屋を建てて野菜や食べ物屋台。簡単なアクセサリー、雑貨や洋服などが売られている。
先生はここに着くなり「そうそう、吾輩は所用を思いついたのでここからは別行動ということで、後はあの女子に案内してもらいなさい。日暮れ前にはギルドに戻るので、君もそれまでには戻るように・・」とニヤニヤしながら飛び去ってしまった。
そんな折。
「あ!ここ、ここ!ここの屋台のポイズントードの串焼きが今、流行りなんです!すっごく美味しくてパワーが付きますよ!」
カウンターの上には、タレが掛かっている為か全体的に薄い茶色の幕で邪魔されているが、発色の良い蛍光ピンク色がうっすら光を放っていそうに見える。肉一つ一つがかなり大ぶりで所々の焦げ目だけは美味しそうな。薄茶色の中に光ったピンクが素敵に辛い一串がすらりと並んでいた。
「お!お嬢ちゃん、美人さんだねぇ!買ってくれるんなら、一本サービスしとくよ!」
「やだぁ~!おじさんったら上手なんだから!マサトさん、ここの串焼きは甘辛いたれが他にはなくで絶品なんですよ~!一緒に食べませんか?」
「おおぅふっ!そ、それがこちらでは流行りなんですねぇ!食べましょう食べましょう!」
(で・・でた!ゲテモノ!でも、こんな美人さんとでデートで食べれるんだ!我慢せねば!)
「じゃあ、おじさん2本下さい!」
「あいよ!一本サービスで銅貨2枚だ!」
「じゃあ、これで!」
「銀貨一枚だね!じゃあ、こっちがお釣りね!後はお待ちかねの串焼きだ!ほいっ」
「うん、ありがとう。じゃあ、マリナさん、これどうぞ!」
俺は親父からお釣りと串焼きを受け取ると、片方をマリナさんに渡そうと差し出す。
「え?良いんですか?」
「今日は案内してもらってますから、そのお礼です!」
「わぁ!ありがとうございます!」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます!・・・・・」
俺はふと、普通に喋れてる事に気づいた。
「どうか?しましたか?」
「いえ、ありがとうございます」
それはマリナさんのお陰である事に同時に気づくと、なんかお礼が言いたくなった。
「そんな!まだ何もしてませんよ~!どうしたんですか?」
「いえ、なんでもないんです!次は何処に行きましょうか?」
「ええ~、絶対に何かあるじゃないですかぁ!」
「まあまあ、良いじゃないですか」
・・・これは・・やっとツイてきたんじゃなかろうか?・・・
それから俺は武器屋、防具屋、魔法屋、商業ギルドに宿屋を案内してもらった。
さすが女性と言うべきか、一つ一つの細かい説明がさながらバスガイドさんのようだった。宿屋はよくあるように、安い宿、食べ物が美味しい宿を紹介してもらった。俺はやっぱり食べ物に対する不安から食べ物の美味しい宿に泊まる事にした。
酒場や食堂など、まだまだ紹介してもらえる場所は沢山あるようだったが。そろそろ日が傾きだす頃と言う事でまた機会があればと言う事になった。最後に俺からのリクエストでこの街が一望できる場所に連れて行ってもらった。街の全体図を把握しておきたかったのだ。
「あそこがさっき行った屋台通りで、あそこが宿屋・・・あ、あそこがギルドになります」
「はい・・・ああ、はい。・・・すごいですね!こんな所にこんな場所があるなんて思ってもみませんでした!」
そこは街の奥の方の高台になっている場所で、更に階段を上った先にある教会の前だった。
「そうでしょ!ここはこの街が見渡せる一番綺麗に街が見渡せる場所なんですよ」
「こんな所がある事をよく知ってましたね。ここの礼拝とかに来るんですか?」
「ここの信徒は信徒なんですが・・・ここ、私の家なんです」
「ええ!そうなんですか!?って言う事は・・」
「そうです、ここで育った孤児なんです」
「あ!すいません!初めて会ったばかりなのに、立ち入ったことを聞いてしまって・・」
「良いんです!気にもしてませんし、マサトさんはなんだか今日初めて会った気にならないし」
「あ、それ俺もなんです!女性が苦手な筈なのにマリナさんとだったら自然と話せると言うか・・ありがとうございます」
「あ!さっきの急にいってくれたお礼って・・・」
「そうです。あの時に言ったのもそう言う事です」
「そうだったんですね、それならそうと教えてくれたら良いじゃないですかぁ!」
「いやいや、恥ずかしくて・・・」
ゴーーーン、ゴーーーン、ゴーーーン。
「あ、そろそろ行かないと」
俺は今の幸せな時間に名残惜しさを感じながら、マリナさんに伝える。
「そうですね、私も一緒にギルドに戻らないといけない事になってるんで、そろそろ戻りましょうか!」
「はい、そうしましょう!」
今回も読んで頂きありがとうございました。
本日の2話目の投稿は20:00以降と予定しておりますので、
お時間がございましたらご覧ください。




