12話 ギルドと契約って・・・其の2
すいません!所用で少し遅れてしまいました!
本日2本目です!
よろしくお願いします!
「え!?な・・・なんでしょう?・・・新しい兵器とかですか?」
急に話を振られた俺は授業中に急、振られてオドオドしてた自分と重なった。
「近いと言えば近いね・・・転生者だよ」
「え?」
思っても見なかった名前に頭を鈍器で殴られた衝撃があった。
「そう、古の時代より幾例もの転生者・・こちらでは『神の言葉』と言う意味で『伝承者』と呼ばれているが、史実や口伝では登場しているんだが。今までは同時期に数人が重なる事はあっても、殆どは一時代に一人が多かったのだが。この時代は特別なようで、数は少ないが何人も報告が上がってきている。
今までは多くても3人までが同時期に来ている事はあったんだが。今、報告に挙がってきているのは今回の君を含めて4人・・・いろんな状況を加味するとそれ以上はいるんじゃないかと僕らは推測している。
君も分かるとは思うが、伝承者は特殊過ぎる。現代の文明の礎や発展の元には必ず伝承者ありと言われる程、様々な功績や叡智を我々にもたらしてくれる。
これは世界共通の認識だ、一人目は人族で確認された、最初は人族も様子を見る為に野放しにしていたんだが本人も望んだのかはわからないが、数年後人族が最初に取り込んだんだ。
それと時を同じくしてドワーフ族にも伝承者が現れドワーフも取り込みそれでも平和は続いていたのだが先日、獣人族でも同じ事が起こったと報告を受けた。
各種族は古くからの戦争や小競り合いで、表面上は上手くやっているが親から子へと引き継がれた歪んだ考えや差別視、うらみ、ねたみ、それらの感情はまだまだ払拭出来てはいない。そんな中の今回の出来事。今の伝承者の件については各国耳に入っているはず、
と言う事はパワーバランスを保とうとするのは目に見えている。既に伝承者争奪戦の幕は切って落とされた。これは言わずと知れた最重要懸案事項だと我々ギルドは考えているしかも早急に。
ここまで話したら僕が今回、君にしたい話が分かってくれたかな?」
ここまで話してもまだアングさんの顔の緊張は解けずにいる、何ならさっきより迫力が増してないか?
「・・・何処かの国に使えろって事ですか?」
「ちがぁ~う!俺、言ったよね?ギルドも一つの世界最大の独立権力だって事を!」
「ああ!そうでしたね!ちょっと話がかなり前に思えて忘れてました」
「忘れてましたって・・まぁいいよ。君にはハッキリ言わないと通じないようだから単刀直入に言おう!マサト君ギルドと専属契約を結ばないかい?」
「ああ・・・やっぱり、そうなりますよね?」
「ああ。さっきの話しでもあったけど、ギルドとは要は世界の要みたいな存在なんだ。今、世界の均衡を崩すわけにはいかない。もし均衡が崩れたとしても君と言う切り札があれば、伝承者を有している国に対して簡単に動く事を出来なくする抑止力になる。」
「それは僕に軍人になれって事ですか?」
「いや、そうじゃない!君にとっても悪くない条件は用意しているよ?」
「その条件と言うのは?」
「その条件とは!ハーレムを確約・・」
「やります!」
俺は腹ペコのピラニアのように餌をぶら下げられると何も考えずに即答で飛びついてしまった。
「やはり即答か・・・はぁ・・・」
先生があきれ果てたと言わんばかりに両腕を組んで溜息をついたいる。
「と、それはシドさんに頼まれた反応を見る為だけの冗談なんだが・・・」
「冗談なんかい!クソッ!ええ加減にして欲しいわ!クソがッ!」
「あれ?マサト君??二重人格か何かかなぁ?人が入れ替わってしまったかのように見えるけど・・」
「ああ!これは!どうした事でしょう!ここ1分位の記憶がなくなって・・」
ポカッ!
「いだあぁぁぁぁぁ!」
「見え透いた嘘をつくんじゃない!馬鹿者が!」
先生のお叱りがドンドン強くなっている気がする、衝撃で頭がガクンガクンする・・
「ま、まぁ、冗談はさておき。・・・条件なんだが、まず君の身元をギルドで保証する。これは大きな意味を持つそれは全世界に不要な手続きもなく顔パス状態で出入国が可能になると言う事。
そして次に、君が欲する情報は優先的に渡せるようにしよう。これは世界中の支部で持つ情報が開示できる事を意味する。この重要性はわかるね?
そして、月に金貨2枚を支給しようこれは商業ギルドに振り込むようにしておく。これで君は心おきなく旅に専念する事が出来る。
あとこれは一番重要な事になるが、ギルド専属の伝承者である事を秘匿してもらう。それは逆にギルド上層部の7人の評議員以外の誰にも言わないでもらいたい。それは国王に、であってもだ。そもそも伝承者と言う事自体誰にも言わないで貰いたい。これはギルド自体がその方がと言う理由が大きいが、こうする事にで君は自由に旅を続ける事が出来るだろう。
そして、君に何かがあったとしても、ギルドが君のサポートをする事が出来る。以上が条件となるが、どうだろうか?」
「質問があります。条件がかなり良いように思うんですが。何故ですか?」
アングさんはそう言った俺にちょっと驚いた表情をする。
「その年齢でちゃんと内容が分かっているみたいで驚いたよ。こちらの世界ではその若さならまず、二の句を告げずに承諾しているだろうからね。」
俺は流石に中身が40才のおっさんだとは言えず、苦笑いするだけにした。
「その答えは、君は最終兵器だからだよ。各国には既に伝承者が数人存在している。彼らの力は未知数だ、もしかしたら対戦術級魔術を難なく行使出来る者もいるかもしれない、かたや俺たちが知り得る術もないような新しい兵器を誕生させる者もいるかもしれない。
そんな者が出てきたら今の勢力が簡単に壊滅させられてしまうかもしれない。今回の条件は俺からするとこれでもかなり安いぐらいだとも思っているくらいだ。俺たちは君が何を求めどんな成長をするかはわからない。でも、君とシドさんに賭けるしか手が残されていないんだよ」
「そうですか・・・・・話はわかりました。少し考えさせて貰えませんか?」
「ああ、そう言うと思った。息抜き代わりに街を散歩してくると良い。案内を付けよう!この部屋を出た階段を降りると受付があるからそこで案内の話しをしてくれ、話は通しておくから」
「え?ここから出て良いんですか?」
俺はこんな話の後だからこんな簡単に外に出して貰えると思ってなかったから拍子抜けした。
「ああ!大丈夫。そっちの方が腹も決まるだろうしな」
「ありがとうございます!」
「ああ、色々ありすぎて疲れただろう。ゆっくりしてくると良い」
「じゃあ、遠慮なく!先生、行きましょう!」
俺はやっと訪れた自由に少し気は重いが、開放された事が純粋に楽しみだった
今回も読んで頂きありがとうございました!
今、一日2本投稿でギリギリですので、過去話しの
誤字脱字含む改稿はもう少し話数が進んだら少しずつ初めていきます。
明日の1本目の投稿は12:00予定です!




