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前略、あたしと武器と【ウエポンチェンジ】と

 あたしの必殺の一撃は、チュウテツさんの頭頂部に届きその身体を両断した。


「じょ、嬢ちゃん……」


 ……な訳がなかった。そんなグロテスクなシーンはあたしの物語に必要ない、チュウテツさんはもちろん無事だ。

 ギンの方も決着がついたらしい、もう道を阻むものはない。


「あたしたちの勝ちだね。先に行かせてもらうよ」


「あぁ、もう止めねぇよ。そのかわりに1つ聞かせてくれや」


 なんだろう?まぁ大体わかるんだけどさ。どうやら前に負けた時に、あたしの剣を見てたし。


「なんだって、そんな剣を使ってるんだ?そんな……」


 あぁ、やっぱり。

 あたしも最初に見たときに変な剣だと思った。

 誰にも言われたことないから普通なのかな?って思ってたけどやっぱりおかしいよね。こんな……


「刃のない剣なんて」


 やっぱりそうか。思い返せばリリアンもこれをこみで、甘い。と言っていたのだろう。


 見た目は普通の剣にそっくりだけどあたしの剣には刃がない、斬れないのだ。

 そうじゃないと、人になんてとても振るえない。


「よかったです。元のままに直してくれて」


 そうじゃなかったら、チュウテツさんは2つに分かれていただろう。

 もちろん、分かっていたから戦ったんだけど。


「嬢ちゃんのその剣は戦いたくない、傷つけたくない意思の現れなんじゃないのか?」


 あたしも最初はそう思ってた。これは甘さと、怖がりた中途半端の現れだと。

 でも違った。これは本当の意味で、あたしの為の武器だった。


「違います。あたしの武器はたとえ分かり合えなくて戦っても、手遅れにならないための武器です」


 そうだ、それでいい、あたしは剣を……相棒をなぞる。

 

「多分、人間って生きてれば、何度でも立ち上がって、やり直せるものだから」


 あたしもそうだ。昔はいろいろあった、でもまだ前を向いてる。

 死ななければなんとでもなるのだ。綺麗事だとは思う、同時になにより正しいとも。


「だからあたしの相棒たちは命を奪わないんです。これからも」


 まぁ、全力で振るんで痛いですよ?と付け加えるのを忘れずに。


「スキルも気に入ってるんですよ」


 武器を相棒と呼ぶなら、コイツの説明も必要だろう。


「他の凄いスキルと比べればゴミみたいなスキルだけど、相棒たちを使いこなしてる感じがあるんで、今は気に入ってます」

 

 これも本心だ。むしろこれ以上、あたしにピッタリのスキルもないだろう。

 いろいろ悩んで、思い返して、自分を見つめ直せた。

 もはやあたしの物語に、必要不可欠なものだ。武器もスキルも。


「うぉっ、と!なになに!?」


 突然、スキルボードが現れた。

 見れば、今やあたしの大事なものになったスキルのマスが強く点滅している、導かれるようにそのマスに触れる……


「これが……スキルボードの変化?いや、進化かな?」


 なんだか随分と昔の事のように感じる、天使との会話を思い出す。

 どうやらこれからも、あたしはこのスキルと共に行くようだ。


【ウエポンチェンジ2】

 現在装備中の武具から、所持している別の武具へと、硬直をキャンセルし即座に装備を変更する。

 【??????】による変化を全ての武具に適用する。

 ?????????


「相変わらず、よくわかんないスキルだなぁ……」


 それでもあたしと一緒に変わっていくのは分かる。

 ?がいっぱいでなんともワクワクするスキルに変わったんじゃないだろうか。


 他のマスもちらほらと変わっている。やけに【???】が多いのは、今度こそ天使の命で償ってもらおう。


 みんなに見送られて地上へ走る。そろそろリベンジの時間だろうか、それともまだ壁があるのか。

 どちらにせよ、立ち止まる理由がなかったので足を速めた。

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