第5部 挿絵あり
挿絵、藤堂とのぶ美
「試合に負けたー」「お花の冠だよ」
「夕食はなににするの?」と妹3人が聞く。
「さあ、あんたたちは、そろそろテレビで妖怪ポッケモンモンが始まるよ」
「お姉ちゃん、もうそんな時間?」「観るっ!」「絶対観ないとクラスの話が合わないっ!いじめられるっ!」「絶対観るっ!」
妹3人は居間の長椅子に座りテレビに集中した。
「私はカレーしか作れないから、カレー!。ママもそのつもりで材料置いていってるし。」
「私も手伝うよ。」「ありがとう」
「ご飯は?」「あ、ご飯のセットするのママ忘れてる」「いいよ、私がやるよ」
二人は手分けして夕食のカレーを作り、ご飯も焚けた。
「さあ、3人とも、夕食だよ。大好きなカレーだよっ!」
大山のぶ美が大声でダイニングキッチンから呼んだが返事がない。もう、妖怪ポッケモンモンは終わっていて長椅子には誰もいなかった。
ジュノが階段で2階に上がったみたが、2階にも3人の姿は無かった。
「ぎゃーーいないっ、どうしよっ」
家の近所の3人がいつも遊んでいる公園へ行ってみたが、妹3人はいなかった。
すると、赤ちゃんを遊ばせていたおばさんがのぶ美に声をかけた。
「あら、一重ちゃんと二重ちゃんと三重ちゃんのお姉ちゃん、お久しぶりね」
「ああ、ののくんのお母さん、こんにちは。うちの妹3人見かけませんでしたか?」
「さあ、ママ友とのおしゃべりに夢中で……」
すると2歳の、ののくんが言った
「さっき、3人がそろってかいがんのほうへいくどうろをあるいてるのをみたよ。」
のぶ美「あの先は潰れたスーパーしかないけど??とにかく行ってみます。ありがとね」
のぶ美はすでに血相が変わっている。
「まさか、あの先のゴミ捨て場に行ったのかな? 古い冷蔵庫とか電気製品が捨ててあるんで、以前からあそこでカクレンボしたがってたけど、あそこは昔からの産業廃棄物の捨て場で、下の埋めてあるゴミの中に毒性のあるものや、放射性廃棄物のようなものまで捨てられてると言う噂でいまは誰も近づかないのよ。」
ジュノが答えた「かなりヤバい場所なのね」
二人はゴミ捨て場まで急いで走った。