第29部
銀色の全身スーツを着たフルヘルメットの筋肉美の大男がいきなり空中に現れた
「ぼくは緋色・レス・インモービリス大将です。超銀河文明帝国の管理者より派遣された未来地球軍の全権指揮官であります。常に非特異的にみなさんを守ります」ーーその声は世界の人々の脳に直接ひびいた
地球のわずかに生き残った人々のエリヤに巨大なカーボンナノチューブの半球が現れ地域のすべてを覆いつくした。
無限に湧き続ける巨大な100メートルはあるヒドラやおどろおどろしい巨大な怪物の群れが最後の人類の生きているエリヤを襲おうとしたとき、美しいUFOの様なマザーシップから現れた何千体という巨大ロボットが押し返し始めた。圧倒的な超不可思議な力の前になすすべもなかった世界防衛軍は、僅かに生き残った人々は心折れかけていたが、自分たちに誰か知らないが、味方が現れたことを知った。
すさまじい物量の巨大な怪物の群れと天空から降り注ぐ巨大隕石をものともせず、1個1個の巨大隕石をすべて巨大ロボットたちが1個づつ受け止めて引力圏外へ放り出していく。
巨大ロボットの何千体という群れと、何百万人の緑色の輝くアーマノイドを着た軍隊が、力ずくで、その無限の不可思議な力に抗い、押し返し始めた。紫色の超空間に開いた巨大な穴から続々と現れる美しい巨大なUFOはタイムマシンであり、宇宙の巨大空母でもある。何千体という巨大ロボットを吐き出し続ける。
果てしない物量で、未来軍は押し返し始めた。未来地球軍はすさまじい物量の不可思議な力のまだ上を行く大物量で力ずくで、おどろおどろしい巨大怪物の群れを押し返していく。どろどろした黒い毒ガスの噴き出す霧をもすさまじい風圧を彼らの時速1000キロのまだその上の巨大な力で、押し返していく。
未来地球軍は、すさまじい。1体1体の巨大ロボットの性能もまた凄まじいものであった。そして一人一人の緑色のアーマノイドスーツを着た兵士一人一人の力と性能も凄まじいものであった。
神に等しい不可思議な力によって生まれた、おどろおどろしい巨大な悪夢のような巨大な無数の数知れない怪物たちが、それをまだ圧倒する未来地球軍の、その神以上の物量の力によって、すべてのおぞましい巨大怪物と猛毒の黒雲の様な霧はすべて消去され、破壊され、消し去られた。
最後に、全てをはぎ取られた巨大な光の玉が、巨大ロボットたちの出すなにかのバリヤーの中で、ただ、不気味に浮かんでときどき、ピカリピカリと光り、そのたびに、あたりを守る圧倒的な力を持つ未来軍の緑色のアーマノイドを着た兵士たちも、ビクッビクッと反応した。これほど強いのに、なぜかここまで来て全員腰が引けている。まるでドン引き?!と思うくらい……それほどこの巨大な光の玉はヤバイ代物なのだろう。
ハピノ・ブラギアリア少尉が超空間から、6人を24年後の破壊されつくした地球へ、出してくれた。
あたりはすっかり静かになっている。平穏というには程遠い破壊された都市が広がるすさまじい光景ではあるが、6人は、おそるおそる超空間の穴から地上へ降りたった。ハピノ・ブラギアリア少尉の誘導で、大山のぶ美と藤堂自然は、その巨大な光の玉に、近づける限り近づいた。藤堂は完全に腰が引けていて半泣きである。まだ13歳だがガタイだけは180センチ以上ある少年は、半分べそを掻きながら、半泣きで半強制的にその光の巨大な玉に近づかされている。二人とも、未来地球軍の意図は察している。
藤堂がビビりながら震え声で言った「子猫ちゃん、ほら出て来な。チ、チーズあげるぜっ。いい子だからっ」
そのとき、のぶ美はその場にいたすべての人が予想しなかった行動に出た。
のぶ美は何も言わずにダッシュすると、いきなり、空中に浮かぶその巨大な光の玉にーーーー飛び込んだのだーーーー
あまりのその無謀さに、全軍が、臨戦態勢となり、数千体の巨大ロボットが、空を埋め尽くすほど、周りの空を埋め尽くし、最悪の場合に備えている。
のぶ美の無謀な行動に対して未来地球防衛軍は全軍が即座に、何が起きても力で完全に制圧する構えを取った。
数百万人の緑色のアーマノイドを着た兵士たちが、武器を構え、全神経を張り巡らして、これから起こりうるあらゆる事態に備えてビンビンに緊張しているのが空気で伝わってくる。
しかし、なにも起きなかった。そして徐々に巨大な光の玉は光を弱め、やがて、いつのまにか、元のこぶし大の金色の石にもどって人の背の高さほどの辺りに浮かんでいた。
その下に、のぶ美とそれから18歳位の少女、大山ぶの代が立っていた。
大山ぶの代は泣きはらしたような顔をして、幾分決まり悪そうに、のぶ美を見つめ……
見つめあってお互いに笑いあいながら……二人が見つめあいながら佇んでいた。
のぶ美は自分も取り込まれる可能性があるのに、決死の覚悟で、巨大な光の玉に飛び込んでいったのだった。二人の会話に何があったのかはわからない。 ただ、大山ぶの代は、泣きはらした後のすがすがしい顔をして、周りの人々に言った「私、大山ぶの代です。ご迷惑かけてすいませんでした」
5,6人の銀色の全身スーツを着たフルヘルメットの兵士たちが、彼女の周りに近づくと、言った。
「きみを、時間法及び宇宙法違反現行犯と全人類生存反逆罪により逮捕する」
光り輝くこぶし大の金色の石は、緑色のアーマノイドスーツを着た兵士が7,8名で回収していった。何か大きな銀色の箱のような機械の中に、ものすごくビビりながら封印しているのが、周囲から目撃できた。あの金色の石はよほどヤバイ物なのだろう。
大山ぶの代は、時空警察の兵士たちに逮捕され、数億年の未来の未来警察へ連行されていった。そのとき、のぶ美に向かってニコッと笑って言った。
「ありがとう、ママ」
そして、ハピノ・プラギアリア少尉は5人(のぶ美、との子、ジュノ、藤堂、村上)に言った。
爆乳をぶるんと震わせ敬礼して「ご協力ありがとうございました」
その瞬間、周りの人たちが掻き消えた。
5人は、大山のぶ美の自宅の狭い庭のテラスに立っていた。




