第25部
黒雲の様に巨大な怪物が沸き上がる。次々に……それは一体が百メートルを超える巨大な怪物たちであった。
まるで神話に語られる神々と巨人族の戦いのオーガバトルの様に……
怪物たちに向かって、人類の世界軍隊がつぎつぎに打ち込む最新鋭のミサイルは
巨大な怪物に一息の風速千キロメートルの風に吹き飛ばされて次々に都市へと落ちる。
どどん、どどん、どどんと大地を揺らして歩くその巨大な怪物たちの姿は、なんともたとえるものが無い。
百メートルはあるヒドラやサイクロプス、ギガンテスがつぎつぎと大地の上の中空に浮かぶどす黒い穴から無限に湧いて出てくる。それこそ黒雲のように……
人類の英知の限りある兵器がすべて投入され、人類は総力戦で戦っている。
しかしまるで人間に蹴散らされる蟻の様に……巨大なヒドラの吐く風速1000キロのまるで木星で吹くような風に吹き飛ばされて、跡形もない。
戦車も戦闘機も武装した兵隊たちも、悲壮な覚悟で人類は戦うが、おぞましいヒドラの息をうけてつぎつぎと根こそぎ蒸発させられていく。
都市がつぎつぎと白い灰の砂漠に変わっていく。
百メートルはある巨大なヒドラたちが海岸に行き、つぎつぎと口を海水につける。
たちまち青い海は黒い水に変わっていく。
海に生きとし生けるすべての生き物が、たちどころに絶命し腐った死体となり、ぐづぐづと海に浮かんだり沈んだりしている。
海のすべての生き物たちが殺されていく。。
その上から、何十個もの直系10キロメートル以上ありそうな隕石が、黒い雲を貫いて宇宙から地表に降り注ぐ。
隕石が落ちるごとに、確実に何千万人もの人々が死んでいく。
そして、もうわずかな人間しか生き残っていない。
それでも人々は兵器にしがみつき、無駄なあがきを繰り返す。
ミサイルをありったけ打ち込み、戦闘機でミサイルを撃ち込み巨大な怪獣に機銃掃射を繰り返す。
戦車も悲鳴に近い音をたてて大砲を撃ち、たとえ無力であろうとも、人類の意気を見せよとばかりに砲弾を撃ち込むが、何十匹もの百メートルはこえるヒドラの群れに踏みつぶされ、息をかけられ、瞬時に白い灰と化す。
コンクリートの建物の廃墟の陰で、のぶ美とジュノととの子は目の前でその光景を見続ける。
「すごい映画ね。迫力ありすぎるわ」ととの子が言う。
その四人の足元で ドカーーン!ドカーーン!と人類の抵抗するミサイルが、無意味に爆発し、巨大な怪物たちの足を止めることも無い。
そこへ未来より時間管理局の軍隊が現れた。
ーーーー稀有の奇跡的な『超常現象』が原因で発生した、おぞましい天変地異による事故により発生したこの最終戦争に大虐殺された、残りのわずかな人類を救うために数億年の未来から地球人類の時空警察軍が参戦した。
まるでUFOのようなその美しいマザーシップから大量の巨大ロボットがバラバラと無限に飛び出してくる。
何千体と巨大ロボットが飛び出して、100メートルはあるヒドラに向かっていく。
残されたわずかな人類を守るため、空中に虹色の超空間の穴が開き、そこから怒涛の様に巨大円盤がやってきて
数限りない深い緑色に光るアーマノイドボディに身を包んだ何百万人という軍隊が
修羅の如く残された人類を踏みつぶそうという怪物たちに立ち向かっていく。
数ある時間の支流の一つでも人類が滅亡すれば
その時間の支流のはるかなる未来に
豊かに実り咲き誇る超銀河文明となったタイプ第四文明である超銀河文明帝国も存在しくなる。




