第24部
一瞬目にゴミが付いているのかと思ったその空間のゆがみは、バッと広がり、のぶ美とジュノととの子をも飲み込み三人は超空間に投げ込まれて何者かにどこかへいざなわれた。
超空間の中に一人の人物がいた。
銀色の全身スーツを着て顔はフルヘルメットである。ただ、ぶるんぶるん豊かな爆乳とキュッと締まった腰とムチムチのお尻のボディラインで若い女であることがわかる。兵隊のように見えるのだが?!
「おまえらっ、これから戦場へいくぜっ。おまえらの安全はおれが守るからなっ」
ーーえ? 今何て言った? 戦場?--
いきなり、三人が放り出されたのは近未来戦争真っただ中の戦場のど真ん中であった。
ドゴーン! ドゴーン!
腹に響くような重い爆発音がお腹にずしんずしんと響く。
「おい、おまえらっこっちにきやがれっ」きびきびしたビッチな女の声で二十歳位の女とわかる。女はコンクリートの建物の崩れた残骸の陰に三人を呼び集めた。
「おれさぁタイムパトロール隊員ハピノ・ブラギアリア少尉と言うぜっ。いまさらなんだけどよっ、この時間の二人が死んじまったのよっ。それで過去の時間の大山のぶ美さんを呼んだってわけさっ。でも、なんか関係ない人まで巻き込んだみたいだな、すまんっ」
女タイムパトロールはのぶ美を繁々と見て、「あーーちょっと若すぎたかな? まっいっか」
女はきびきびしたビッチな口調で「あーー今はあなた方がいた時間より24年後の未来だけどよ。ある歴史的な理論では説明付かない天変地異の事件が起きて、今、最終戦争の真っ最中で、あと少しで人類絶滅なんだけどっ」と女タイムパトロールは悲壮感を漂わせながらもキビキビと言う。
「今、全人類を敵にまわし、人類を滅ぼさんとしているのは十八歳のたった一人の女の子なんだけどよ」
ーーなにそれ? そもそもなんでこんな危険な場所にいきなり私たちは連れてこられたの?ーー
「今、全人類の敵となってるのは大山ぶの代さんというたった一人の少女なのさ。 のぶ美さん、あなたのお子さんなんだぜ」
「うげっ? 私まだ12歳ですよ?」
「まあ、あなたが未来に産むガキなんだけどねっ」
「え~とっ、超生命体の結晶体である『全王之宝玉』がたまたま地球上に存在してまして。それを偶然に大山ぶの代さんが手に入れちまってよぉ」と爆乳のハピノ・プラギアリア少尉
「その宝玉は状況によって、意思者と融合することもあるんだけどよ。つまり彼女はその石と融合しちまった、まずいことになっ」
すぐ真横に大きな爆弾が落ち ドカァーーン!!と爆発したが、ジュノが瞬時に周りをカーボンナノチューブの透明幕でバリヤーを張り防いだ。
「あーースーパーアンドロイドのお人がいたのか。これは超ラッキーっ♪」
「なんですって? あなた今なんとおっしゃったの? あなたは何の目的で私たちをここへ呼んだんですか?」ととの子がハピノ少尉に大声で矢継ぎ早に質問した。
「ああ、すまねえ 俺っち一人じゃあ手に負えねえ状況でよっ」
ジュノがとの子をなだめて、ハピノ・ブラギアリア少尉に聞いた。
「あなたは私たちに何をして欲しいんですか?」
「全王の宝石のコントローラになった大山ぶの代さんに、のぶ美さんに呼び掛けてもらいたいのさっ」
「何て言えばいいの?」とジュノ
「心に響く台詞ならなんでもいいぜっ」とハピノ少尉
「心に響く台詞ならなんでもいいじゃあわかりません。どうすればいいのか指示をおねがいします」
とジュノはキツく言ったーーさすがのジュノもイラッと来た
「ああ、すみやかに、指示したいんだけど、おれっちにも完全に状況がわからねえんでぃ」
ハピノ・ブラギアリア少尉は凛々しく爆乳をぶるんぶるんさせながら鯔背に恰好をつけたーーとてもエロいーー
ーータイムパトロールって人員不足?!たった一人のタイムパトロールじゃあ手に負えないでしょ--
ジュノが仕方ないので仕切りだした。
「たぶん、のぶ美ちゃんにその大山ぶの代さんの意識を呼び出して正気に返せということでしょう。
この時間には36歳になった大山のぶ美さんがいるはずなんですが……何らかの理由で連絡つかないのでしょう。
それで過去の時間から、のぶ美を呼びだしたんでしょうけど、12歳ののぶ美にそんなことをさせようだなんて……ひどくない?」
また爆弾が落ちてきた。こんどはドカーーン!と真に直撃した。 ジュノは瞬時に空中に球形の透明なカーボンナノチューブの被膜をはって4人全員を完全に覆い防いだーーカーボンナノチューブは鋼鉄の200倍の強度を持っている
との子が礼も言わずにジュノを皮肉った「とんでもない特技をお持ちなのねっ」ジュノはとの子の言に苦笑いした。
コンクリートの建物の廃墟の陰から、のぶ美とジュノととの子はとんでもない光景を目撃する。
それは見知った地球が破滅していく光景だったーーーー




