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人類選別

作者: 金檸檬

西暦2050年、地球の人口は90億を超えた。だが、種の繁栄を喜ぶ者はいなかった。

今、地球上では様々な問題が起きている。

地球温暖化、食料問題、水問題、資源問題etc...

30年前、発展途上国と呼ばれた国々があった。

数年前、その国々のほとんどが他国と同水準にまで文明力を上げてしまった。つまり人口90億がまるまる資源を貪ってしまった。

世界中ではどこも貧困状態が続いている。富裕層と呼ばれる全人口1パーセントの者でさえ、30年前の「庶民」と同じレベルにまで落ちてしまった。

そこで各国が話し合った結果生まれたのが「人類選別法」である。

増えすぎた人類を、有能な者さえ残し、無能な者を減らすことで、全体として個々人の水準が上がるというものだ。

この法の立案にあたって、反対するものは驚くほどいなかった。苦しい生活が続くくらいなら、死ぬか、生きるかの賭けに出ることを選んだのだ。それくらい人類は追い詰められていた。

最初に処理されたのは年配の人達であった。労働力になりえない、といった理由からであった。60歳以上の人間を全処刑とし、今後60歳以上になった人間も処刑をしていく、という法もあとから設立された。

次に処理されたのは病人であった。医療すらまともに機能しない今の世においては、当然と言えた。が、文明の衰退により、病気が流行っていたため、人口の半数がすでに病人であった。国の首相も何人か病気にかかっていたが、全員処理された。

このような残虐な行為を続けていき、人口は35億にまで落ち着いた。食料や水は各々に行き渡るようにはなった。だが鉱山、天然資源の枯渇問題が残った。彼らは恨んだ、先人を。資源を使い続け、地球を死の星と変えてしまったのだから。

もはやこの星には希望はない。この星を脱出しようにも宇宙船の素材もない。ある時、人類は悟った。もうすぐこの星が滅ぶ。そして、自身たちも滅ぶと。自分たちはよく頑張った。ここまでよく耐えた。文明を残そうと頑張った。そう慰めあった。そうして、だんだんと人々は考える事をやめた。


西暦2500年。人は猿まで退化した。文明を維持しようにも、資源が枯渇した今、無理に等しかった。あの日、人類選別をしてから、人々は脳を使わなくなっていった。使わぬものは退化する。当然の結果と言えた。言語、文字といった考えも無くなった。ヒトは生き物の皮をまとい、金属がないので石槍を使い、生活をした。人類がまた文明を獲得するまで、1万年はかかるだろう。

実際にこんなことがあるかも、といった説を元しています。実際は人権問題などで実行はされないと思いますが、資源の枯渇で世界貧困になるということは確実な未来です。そこを踏まえて考えて欲しい。

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