脳筋と神様
剣と魔法に飽きたから書く
ここは異世界
名前を『アーハンド』という。
アーハンドには様々な生物が暮らしている。
例えば龍、昆虫、獣人、妖精、魔王、人間というように、ありとあらゆる生物がアーハンドに生息する。
そんな世界に今、とある脳筋思考の男が転生しようとしている。
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「いやー、ごめんって!」
俺の目の前には銀髪の軽そうな男が手を合わせ、大体45度位に腰を降りながら謝罪をする。
いや本当に謝り方が軽すぎるだろ。
何故こんなことになっているのかというと、あれは1時間前に遡る。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺は家の近くのデパートに暇つぶし程度に来ていた。
シャツの上にパーカーを羽織ってジーンズを履いている、至って普通の格好でアニメの背景なんかに居るような人になっていた。
呑気に普段飲まないスタバのコーヒーを片手にデパート内をふらふらしていると、それは突然起こった。
発狂した男がこちらに刃物向けて走ってきた。そして、その表情は殺せれば誰でもいいという様な顔をしていた。
中高共に部活に入っていなかったが、運動音痴という訳ではなく、よく助っ人として呼ばれたこともあった俺は危険を早々に感じ取って男の進行方向からズレようとした。
しかし、そうは上手くいかなかった。
ツルッ、そんな効果音が出るのではないかと思う位に綺麗な弧を描きながら滑る。
俺を滑らせた存在は、バナナの皮であった。
あ、死んだ。
俺は腹に刺さった刃物をみながらそう思った。
冷静に見えるかもしれないが実際はめちゃくちゃ痛い。
だがしかし、こんな公衆の面前で大声を上げながら泣き叫ぶというのも何とも情けない。
そう思った俺は歯を食いしばった。
あぁ、運ねぇなぁ。
そんな事を考えていると、段々と周りの悲鳴が聞こえ無くなってきた。
そして、俺は命は落とした。
はずだった。
「いやー、ごめんね?まさか神の僕がこんなミスをするなんて(≧∀≦)ゞ」
なんだこいつ?
「僕かい?僕は君の世界ともう1つ別の世界の2つの世界の神をしているキョーっていうんだ。」
はぁ、それでその神様が俺に謝ってんですか?
あ、もしかしてあのバナナの皮って神様の?
「あー、そうそう、いやーごめんね」
「君の世界にたまたま僕の食べたバナナの皮が落ちちゃって」
それで俺は死んだんですか...
※最初に戻る
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ねぇ〜許してよ〜(><)」
はぁ、もういいですよ。で?それで終わりですか?
「あー、これだけじゃないんだよね」
?他に何か?
「うん!君にはお詫びにt」
あぁ、転生ですか!
「...うん、いやそうなんだけどさ、言わせて欲しかったな...」
あ、ごめんなさい。それで?何か特典みたいなものをくれるんですか?
「うん!この箱から3つ引いて!」
キョー様の取り出した箱には可愛い文字で
『てんせいのはこ』
と書かれていた。
何か...台無しだな...。
そんなことを思いながら箱の中に手を突っ込む。
ゴソゴソ
ほい!
「どれどれ...」
俺がとり出した3枚の紙に書かれていることは。
『素手の伝道師』
『オバーキル』
『常時スピード&パワー超絶上昇』
の3つだった。
「いや、拳堂君...君脳筋過ぎない?」
おっと言い忘れてた。
俺の名前は『拳堂 勝』何処でもいる普段の脳筋だ。
ギャグ系に出来たらいいな