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居候勇者アリエルの日常  作者: Kyou
プロローグ
6/16

0-6

利き腕である右腕をグッと握る。今は痛みは無い、しかし投げようと思えば1イニングも持たないのは感覚で分かる。


現在、野球を全くしていないかと言えばそうでもなく、草野球でファーストを守っている。

別にファーストのポジションは肩を全く使わないポジションでは無いが、それでもピッチャーに比べれば消耗は少ない。

さらに右肩を使わないように、本来の利き手とは違う、左投げ右打ちで草野球に出ている。

もちろん不自由ではあるが、身体能力は割と高いので草野球では何とかなっている。それがまた悩みの一部になっているのだ。

利き腕を壊してもなお、野球にしがみつく自分に時々嫌悪感を覚える。それでも来週の日曜にはまたグラウンドに向かってしまうのだろう。


あのまま野球を続けられたとしても、プロの選手や野球に関係のある職に就けていたかどうかは分からない。それでも肩を壊さなければ……、という思いが未練がましく野球に執着し続ける。

結局のところ俺は、不完全燃焼な今の現状にモヤモヤしているのだ。


「帰って寝るか……」


今日は酒を呑み過ぎたせいで、特にネガティブになってしまう。そんな日は早く帰って寝るに限る、それが良いに違いない。無理矢理自分の中でそう締めくくり、アパートへの足取りを速める事にしたその時だった。




「何だあれ?」


いつもの帰り道、夜も更けて辺りはすっかり暗くなっているのだが、数十メートル先の公園が青白く光っているのが見えた。確実に街灯の灯りなどではない事が分かるほど、光は大きく、渦巻いたような光り方をしていた。


「……呑み過ぎか?」


目を凝らし、何度も瞬きするが間違いない。というより、確かに大量に酒を呑んではいるが泥酔という程でもない。だとしたらあの光は何だ?


そうしている間に徐々に光は小さくなっていき、数秒後には何事も無かったかのように光は消えていった。


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