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短編闇鍋

モンスターお悩み相談室

作者: トカゲ

勢いで書きました。


 はい、今週も始まりましたモンスター相談室。


 司会は私、サキュパスのリリアでお送りします。

 本日の相談者はドッペルゲンガーのリゼアさんです。


 「どうもリゼアです。」


 リゼアさんは最近、勇者にストーカーされて困っているんだとか?

 勇者は最近召喚された異世界の方のようで、私は会った事が無いんですよね。

 勇者って、どんな人なんですか?


 「えっと、思い込みが激しい人ですね。あと勇者なだけあって凄く強く人です。私じゃ太刀打ちできなくて困っているんですよ。」


 何でも執拗に【合体】を迫られるとか。


 「はい。何でも勇者さんの生まれた世界では、自分と同じ顔の人と合体する事で能力や成長限界が上がるらしくて。」


 あぁ、確かドッペルゲンガーを見た人はドッペルゲンガーが自分と同じ姿に見えるんですよね。私も横に自分そっくりな人がいて、若干混乱してます。

 スキルとかじゃなくて種族特性だから、止められないんでしたっけ?


 「はい。そうなんです。」


 こういうのって、複数でリゼアさんを見た場合、どうなるんですか?


 「本当に私の姿が変わっている訳じゃないので、それぞれに自分そっくりな私が見えるでしょうね。」


 それは詰んでますね(笑)

 しかし、勇者が言う合体すると強くなるっていうのは初耳です。

 勇者は同性愛者なんですかね? 自分そっくりなやつとS○Xなんて、私は無理だなぁ。


 「えっと、勇者さんが言うには、合体と言ってもS○Xじゃなくて、自分の中に相手を取り込むって意味らしいですね。」


 うわ、とんだサイコ野郎ですね、勇者って。

 それってリゼアさんを食うって事でしょ? それ怖いわー、引くわー。


 「そうなんですよ。しかも最近は噂が独り歩きして、他の人達からもドッペルゲンガーと合体すれば強くなれるんだろ? みたいに言われているんですよ!?」


 マジですか(笑)

 モテモテじゃないですか。羨ましいなー。


 「いや、別種族の人達が大群で襲ってくるとか、怖い以外の何物でもないですからね?」


 それもそうですよね。

 それに、みんながあなたを食べようとしているとしたら、恐怖以外の何物でもないですよね。


 あ、そうそう。リゼアさんに電報が届いていますよ。


 「え、誰からですか?」


 魔王グラゴス様からですね。呼び出しの令状みたいです。


 「グラゴス様って暴食の魔王の?」


 そうですね。そのグラコス様です。

 あっ、もしかして………


 「私、急用思い出しました。すぐに別大陸に渡らなくちゃ!」


 今回もそろそろお時間となります。

 本日はゲストのドッペルゲンガーのリゼアさんと、司会の私、リリアでお送りしました。

 リゼアさん、何か魔王城行の馬車が迎えに来ているみたいですよー?

 逃げるなら頑張ってくださいねー。


 ではみなさま良い1日を!

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