表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北東寺榛名と奇妙な世界  作者: 石表
76/81

一人。

「何か変ね。

 この間、私達が来てから誰かが来た形跡があるわ。

 あっ、そこ踏まないでね。」 炎のアイドルウサ


  ドレイク王子とプルーン姫を会わせる為、一度プラム城を攻略した大地の僧侶ハルナ達でしたが、再び訪れたそこはウサの言うところの"せこい 罠"が多数仕掛けられていました。そして以前はプルーン姫の部屋である上階層を目指したのに対し、今回は魔王テスが君臨している地界への入り口を探してい るのでした。何故なら占い師アスニアが発見した隠者パールの書により、プラムの亡霊達の元凶が魔王テスだと分かったからです。




千年前のプラム城前庭。


「カイ~ン、ねぇカインってば、また馬に乗せてよ~。」 プルーン姫(7歳)


「ダメです。

 高貴な婦人が馬に跨るなどあってはならない事です。」 騎士カイン


「前は乗せてくれたじゃない。ぷぅ~~~。」 プルーン


「あの時は、お子様でございました。」 カイン


「姫は、いつでもカイン、カインですね。

 いっそうカイン様を婿にしては如何でございますか?」 侍女パール


「侍女風情が口幅ったい事を申すな。」 カイン


「申し訳ございません、つい。」 パール


「あら、それも悪くない考えよ。」 プルーン


「勿体なきお言葉なれど、いずれ姫には相応しき方が現れます。」 カイン




7年後のプルーン姫の部屋。


「カイン、お父様に言ってドレイク王子を遠ざけたのはあなたなのでしょう?」 プルーン(14歳)


「はい。このカイン、如何様な罰も受ける覚悟でございます。」 カイン


「いいえ、あなたは私との約束を守っただけですもの。

 でも、愛しい方と二度と会えないというのは辛いの。悲しいの。

 ああっ、カイン。」 プルーン




数ヵ月後の地界。魔王の間。


「人の身でありながら2度も私の面前に現れたのはおまえが初めてだ、カイン。

 一体いかなる用があって再び参った。」 魔王テス


「………………プルーン姫の支配の力を消して欲しい。」 カイン


「一度与えた力を唯消す訳にはいかぬ。

 何故、そんな事を望むのか詳しく話してみよ。」 テス


プルーン姫の悲しみを語るカイン。


「人の子で1年以上も泣き続けている者などおらぬ。

 ドレイク王子を殺し、その死をプルーン姫に伝えよ。

 さすればプルーン姫もしばし悲嘆に暮れるが、

 いずれ泣き止み真のプラム王国の支配者として永遠に君臨するだろう。

 それこそプラム王やそなたの望みだったのだろう。」 テス




 再び時代を戻し、千年後のプラム城。そこではハルナ達が、地下への鉄の扉を見付けます。しかし扉は固く閉ざされているのでした。開ける方策を練る一行。そんな時、耳障りな高周波の声を響かせる一人の女性が現れます。


「あんた達、誰よー!

 ここは私の家よー!

 出て行って、さあ出て行ってったらー!」 女性


「何コイツぅ~~~!?

 何かムカツクぅ~~~!」 ウサ


「まあ、待ちたまえ。

 なあキミ、ひょっとしてここの鍵を持っていないか?」 エメラルド王子


「持ってるわよ!

 でも、あんた達なんかに絶対貸さないんだからー!」 女性


「決まりだな。

 フン捕まえて鍵を取り上げてやる。」


逃げ出す女性。それを追おうとするサイダー将軍。



「待ってクーちゃん!

 そこは危ないわ!」


「クーちゃん、ちゃうわ!

 それ吾輩の名前がクサイダー前提だろ!?」


 ウサの制止で間一髪止まったサイダー将軍の足元に、深い穴が開き、そこには無数の鋭い杭が打たれているのでした。



「ダーリン、床を踏まないように蔦の橋を掛けて。」 ウサ


「お安い御用だが、クーちゃんは元より装備の重いブラックサンダー君や、

 ぱるな君でも渡るのは厳しいぞ。」 エメラルド王子


「あんなヒス女捕まえるだけなら、私とダーリンだけで十分よ!

 みんな、待っててね。(ビシ!)」 ウサ


「分かった。気をつけろよ。」 ハルナ


「……………彼女の魔力………というか変な気配が気になりますね……。」 アスニア

お読み頂きありがとうございます。

よろしければ評価を押していただければ幸いです。

おかしな文章もご指摘、大募集中です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ