6 竜と火山の迷宮2
がらがらがら、どしゃーーーっ。
「あぁああぁぁあぁ~~~っ(T__T)」 ウサ
数時間前。第2の迷宮に向かうハルナ達。
「ドラゴンもいるようだし、ここは慎重に行って、
少しでも危なそうだったら引き返して出直そう。
何よりも生き残ることが大事だからな。」 ハルナ
しかし入った途端に第2の迷宮の入口が崩落し、引き返せなくなるのでした。
「(つД`;)」 ハルナ
「それにしても、また何もないですゎね~。
もう7つ目の部屋を過ぎましたゎよぉ~。」 サクラ
「…いえ、そこのT字路に何かある…です。」 アスハ
「あれは…、ピンクの電話!?」 ハルナ
「まぁ。じゃひょっとして、ゲームの外につながってたりしないかしら?」
「あからさまに怪しいって。」
スタスタと電話に近づくサクラを、止めようと追いかけるウサ。
りんりん。
突然電話が鳴り始めます。
「…キケンな予感が…映画だと、呪いを掛けられたり…なんて。」 アスハ
「でも間違い電話だったら、教えて差し上げた方が親切ですゎ。」 サクラ
「あああっ~~~、ダメだって~~~!」 ウサ
右手で受話器を取ると左手を添えて華麗にターンし、ウサに手渡すサクラ。
「はぁいぃ☆ お電話ですわ♪」 サクラ
「あっ、どうもすいません。もしもし…。」 ウサ
「アノネ。」 電話の声
「って、出ちゃったじゃん(T__T)」 ウサ
「駆ケッコデ、最後ニ ゴール シタ人ヲ何テ言ウ?」 電話の声
「えっ!? …ビリ?」 ウサ
「二回言ッテ。」 電話の声
「ビリビリ?」 ウサ
ビリビリ。
「っぅあっ!? 痛ッタぁ!!!」 ウサ
「…そのパターン、年末のTVで見たです…。」 アスハ
「じゃ、止めてよぉ~。」 ウサ
「すまん。つい見送った。」 ハルナ
「お可哀そう。どうして、そんなことに??」 悲痛な表情のサクラ
「アンタがいうなぁ~~~!!!」 ウサ
「うへら、うへら、うへら」x100 ???
「いつの間に。何だこの饅頭の大群は!?囲まれてる!」 ハルナ
「マジックで書いたようなニコニコのお顔が付いてますねぇ~。」 サクラ
「コイツら、むかつくぅ~~~! でも、どうしたら…」
ばいん。
そこまで言ったウサのお顔に、跳ね上がった1匹が衝突するのでした。
「痛ッタ! もう許せん!」
ウサが顔から剥がれ落ちた饅頭を蹴り飛ばすと、壁にぶつかってグニャリとなります。
「コイツら、弱いよ!」 白い粉で顔が真っ白になっているウサ
ばいん、ばしん、ぼと。
顔に向かって飛び込んでくる饅頭を、キラキラと優しげな微笑みを浮かべながら盾で受け止め、そのまま壁に叩きつけるサクラ。盾を壁から離すと饅頭はぼとりと落ちるのでした。
ずぶ、ぼと。
アスナさまが跳んでくる饅頭に杖を向けると、そのまま杖の半ばまで突き刺さり、それからゆっくりと落ちるのでした。数分後、半分ほどを蹴散らすと残りは一斉に逃げて行きます。
「コラ~~~!待て~~~!!」
追おうとするウサ。引き留めるハルナ。
「待つのはキミだ、ウサ。
明らかにコイツらの目的は私達にダメージを与えることじゃない。
しかも逃げ出した後、私達が追えるように視界ギリギリで待っている。
誘いだ。」
「(杖の先を見ながら)…それに、この白い粉。
あとでペナルティか何かの目印にされるかも…です。」 アスハ
「ここは慎重に…。」 ハルナ
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