白髪の死霊術師4
風魔王ゼファーによりカリフラワー女子爵の不死の秘密が、その心臓をどこかに隠しているためと推測した一行は、隠し場所の情報収集を開始します。寺院の書庫を当たるハルナ、紅い腕輪を売った古道具屋を当たる青い魔導士アスハ。しかし、お二人は空振りに終わります。そして、カフェ・サロンを訪れてい た黒猫の騎士サクラの前には、王からの使者が姿を現すのでした。
「復興中のご領地を1年も離れていては困ります。
村長ではいろいろ判断できない案件もありますので、一度お戻り下さい。」 使者
「ええっ~、やっと冒険が面白くなってきたところですのにぃ~。」 サクラ
「…村に美味しいパン屋ができたそうですよ。」 使者
「仕方がありません、帰りましょう☆」 サクラ
たまたま通りかかったアスハに聖剣ブランチュールを押し付けて領地に帰るサクラでした。
「…魔導士が聖剣…ミスマッチではないでしょうか?」 アスハ
一方、繁華街を進む紅い腕輪の踊り子ウサ。誰かの手が腰の辺りに触れた感覚に、財布が掏られていると気付くのでした。振り返り、犯人の目星を付けたウサは…。
「あいつか~っ。ゆきさん直伝・大五郎投げ~っ。」
ぶん、どか、「うわ~っ。」(←命中)
「アレ?
今、投げたの何だったかな?」
悲鳴のした方に行ってみると、月の輪うさぎと美少年がのびているのでした。
「意外な収穫ね。
アンタ、財布を返してちょっと付き合いなさい!」
ひと月後、黒猫の騎士女男爵領の小屋。
「う~ん。
まだ生産物も少ない村じゃ、警備の兵士を置かなくても大丈夫よね~っ。
被害が出てからにしましょう☆
開墾というかロック鳥に荒らされた休耕地の復元が優先かしら~。
あ、でも今のうちに治水工事はしておいた方がいいのかしらねぇ~。
あ~っ、ムツカシくて、メンドくさぁ~い。
こういうの絶対ハルナさまの方が得意なのに、
何か私だけ別のゲームになっていませんこと!?」 サクラ
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