嫌よ嫌よも、
伝える事が、反対になるだけです。
受け止めるのは、得意です。
天邪鬼と心の広い人間のお話。
*男子視点
*vs 天邪鬼彼女
*一話完結
「嫌い!帰る!馬鹿!」
一軒家。
二階の部屋で軽く怒鳴り付けられる。
…なんでや。理解出来ない。
きっと彼女の照れ隠し。
『何でよごめんて、ねえねえねry』
ふふ。揺らいできた。
此方を向かない彼女を抱き締めて、更に声を掛ける。…ねえねえ、悪い事してないでしょう?
尚も此方を向かない。
こうなったら、仕方ない。
『ごめんな、良いよ、離れて。』
抱き締めていた両手を緩め、広げ。
…ほらね。
「嫌い、帰る。馬鹿。」
ぎゅむう、と抱き締められる…いや寄せられる?感覚に、にこり。
僕の頬が緩むのを、僕は感じた。
『帰りたいの?』
にこ、と笑みが見えた。
「大嫌い」
少しだけ寄せられる力が強くなった。
きっと、嫌われてない。
…疑ってないけど、いや少しだけ、ほんの少しだけ疑ったけど、もう大丈夫。
きっとこれは照れ隠し。
俺の予想は外れない。
『俺は大好きだよ。』
『そんな事言わないでさ、ほら。』
『俺は大好きだよ、居座れ。』
彼女の唇が俺の唇に触れた。
《嫌よ嫌よも好きのうち。》
--------------------
前の小説サイトに載っけてたのリメイクになります。
基本甘々が好きなんです、甘々。
仲良くごろごろしてるのも凄くつぼだったりします。
これからきっとこんな感じのが増えていきます。増やします。w