第八話
「どうする?警察には連絡したけど…」
「…この子が逃げないように紐で拘束しておこう」
「そうだな」
そう思い、犯人の手を掴もうとすると背後から叫び声が聞こえた。
「メイ!!」
「「!?」」
二人は声がする方に振り向くとそこには黒いコートを羽織った犯人と同じ服装の人物が立っていた。
「許さない…」
犯人と同じ格好をした人物はスマホを取り出し、走り出した。こちらもその微かな声を聞き、二人は迎撃体制をとる。
「くらえ!!」
犯人はそう言うとスマホを掲げ、二人は魔法を警戒し、スマホを注目してしまった。
次の瞬間、犯人の姿は消え目の前にいた剣城が横に吹き飛ばされていた。
「天ッ!?」
目の前で親友が不可視の攻撃によって吹き飛ばされたことに混乱し、その僅かな隙に犯人は素早く眠太のすぐ側まで近づいており、眠太が気が付いた頃には腹部にナイフが刺さっていた。
「がっ!?ぐっっっあああああ!」
なんとか腕を振り払うも難なく避けられ、代わりに眠太の顎へ強烈なアッパーが入り眠太は気を失った。
「メイ…」
犯人の関係者と思わし人物はそのまま犯人を抱えて暗闇の中へ消えていった。
「…眠太、大丈夫かい!?」
――――病院
「なるほど、それで眠太君は重症を…」
「そうです。一人は前回と同じ犯人で、もう一人はその関係者らしき人でした。その関係者による魔法によって妨害及び眠太はナイフによる刺傷を受け、このような状態です」
二人はベッドでぐっすり寝ている眠太に目を向ける。
(かわいい)
「ひどいわね…」
「ええ」
「一応、魔法によって医療技術は上がってはいるものの、刃物で2回も刺されるなんて、普通の人なら即死もありえた。彼が頑丈だったのが不幸中の幸いね」
「……」
「とりあえずそろそろ警察が事情聴取に来るはず、もしかしたら説教されるかもしれないけど頑張って」
「分かりました」
「それじゃあ、私は学園側へ色々説明しないといけないから学園に戻るけど、帰り道気を付けてね、また襲われるかもしれないから」
「はい、先輩もお気をつけて…」
「ええ、それじゃあ」
――――1週間後
「完!全!復!活!」
「……よかったよ」
「マジであの幼女とその姉、次会ったらぶっ飛ばしてやる!」
「その言葉、目が覚めてから何回も聞いてるよ」
「何回でも言ってやる!ここまで痛めつけられて黙っちゃおけねー!!」
「…張り切っているところ申し訳ないけど、眠太。良いニュースと悪いニュースがある。どっちから聞きたい?」
「…なんだよ。じゃあ、悪いニュースから」
「OK。それじゃあ悪いニュースから話をするね、悪いニュースっていうのは学園から今回の事件の関与の禁止を言い渡された。加えてサークル活動、つまり探偵サークルの廃部も」
「……良いニュースは?」
「…火車とあの少女たちの関与があるとされる情報及び動画を入手することができた。」
「…………は!?関与禁止って…」
「直接関与しなければ良いんだよ。僕たちが火車と接触することには何も言われていないし、何も言われない。」
「……でもどうやって暴く?前、天自身でいきなりは無理だって言って…」
「僕に考えがある」
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「よお、火車さんや」
「……誰だい?僕、忙しいんだけど」
「俺と決闘しろよ」
久しぶり




