第三話
――――放課後
「ったく唐揚げ定食を食いそびれちまった。」
「流石に僕もお腹空いたよ」
「帰りにコンビニ寄ってなんか買って帰るか」
「そうしよう」
そう思い、下駄箱を開けると天が小さい声で「あっ」と呟いた。何かと思い天の下駄箱を覗いてみると中には一通の手紙が置いてあった。
「今日もですかい」
「そうみたいだね、ごめん」
「謝罪されると逆にムカつくな」
「…行ってくるね」
「へいへーい」
このようにイケメンボーイの剣城天くんは週に3回のペースで告白されるのだが、全て断っているらしい。詳しい理由はわからないのだが、俺の推測では女嫌いか好きな人がいるかただのホモかのどれかだと思ってる。
「…そういえば今日新作のゲーム発売日だったな」
大事なことを思い出し、急遽家から反対方向にある電化製品屋へ向かった。
――――――――――――――――――
「すっかり暗くなっちゃったな」
新作のゲームを買い終え、外は自身が家に帰ろうとする頃には太陽は沈み、街灯が輝きだすぐらいには暗くなっており、少し季節の変わり目を感じながら歩いていると
……ザ…ッ……ザ…ッ……ザ…ッ
「あん?」
ガサガサッ
……ザッ…ザッ…ザッ
「まさか…」
草むらの中から何かが現れ、こちらに向かって走ってくる。少し遅れてスマホを取り出すと相手の動きがぴたっと止まった。
(よし)
「お前だれ――
瞬間、右頬に固い刃のような物が通り過ぎた。
「お構い無しかよ……!」
数歩後ろに下がり、不審者をみると右手には電源の入ったスマホが一瞬だけ見えた。
「っぶねえな、この野郎!」
咄嗟にスマホを起動するが、不審者はナイフ片手にこちらへ駆け出しており、ナイフによる横振りが迫っていた。
シュッ
間一髪ナイフを躱し、カウンターとして相手の顔面目掛けてスマホの画面を押し当てる。
「ッ!?」
相手の意識がスマホに向かい、意図せずにその画面内にある"白い点"を注目してしまった。すると相手の力が抜けるかのように一瞬だけ体勢を崩し、その隙に左頬に強烈なフックを叩き込んだ。
「っしゃおら!」
不審者は数歩後ろに下がり、じっとこちらを観察してそのまま草むらの中へ逃走してしまった。
「ッ!?待て!!」
反応が遅れ、自分も草むらの中に入ったがすぐに相手の姿が見えなくなった。
(とりあえず、警察に連絡か)
今回の襲撃と相手の特徴を警察に連絡した後、無事に家に帰ることができた(取り調べは学生ということで早めに終わらせてもらった)。帰宅後、食事やシャワーを済ませ、すぐに天へ連絡した。
『今日不審者の襲撃を受けた。顔は見れなかったが、ナイフを出す魔法?だと思われ』
→『了解、怪我は?』
→『右頬にかすり傷』
→『鈍ったね、明日から特訓しよう。』
親友の怖すぎる返信を未読スルーし、今回の襲撃を布団に潜りながら振り返る。
(そういえば―――)




