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婚約者から「第二夫人になって欲しい」と言われ、キレて拳(グーパン)で懲らしめたのちに、王都にある魔法学校に入学した話  作者: 江本マシメサ
七部・三章 幻獣保護区でのひと騒動

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恩恵(ベネフィット)

 エルノフィーレ殿下が契約したハリネズミ幻獣ヘッジホッグは、〝ヴィタリテ〟という高貴な名前が付いたらしい。

 ルームーン国の古い言葉で、〝生命力〟という意味なのだとか。

 エルノフィーレ殿下はヴィタリテが元気いっぱい生きていけるように命名したらしい。

 素敵な名前だな、としみじみ思ったのだった。


 そんなヴィタリテはエルノフィーレ殿下から魔力を供給してもらい、元気いっぱい動き回るようになったのだとか。

 母親の育児放棄かと思いきや、幻獣の親離れ子離れは早いという。

 特にヘッジホッグは生まれて三日で独り立ちするようだ。

 ほとんどの個体は動き回り、食料である樹液を得るために樹洞を掘り始めるようだが、ヴィタリテは体が弱かったからか、自力で食糧を確保できる元気がなかったのだろう。

 そのため、人知れず衰弱していっていたようだ。

 幻獣保護区内は可能な限り、弱っている個体は隔離して世話をしているという。

 けれどもサポートが行き届かない場合もあるようで、今後は対策を練るようだ。

 ヘッジホッグの保護についても、幻獣保護局の局長から感謝された。 

 契約については継続し、ほどよいタイミングで幻獣保護区に返すことをエルノフィーレ殿下は約束していた。

 もうすでに、離れ離れになれないような密着具合だが、大丈夫なのだろうか。

 そんな心配をしつつ、これからもエルノフィーレ殿下とヴィタリテの関係を見守ろうと思ったのだった。


 幻獣探しについて、すべての班が活動終了するまでに三日かかった。

 うちの班はノアが三十体、エアが二十五体、レナ殿下が二十体、アリーセが十五体、エルノフィーレ殿下が一体と、けっこうな数の幻獣を発見できた。

 特に、私の代わりに幻獣探しを続けてくれた、ノアの三十体というのはなかなかの結果ではないか。

 なんて思っていたが――。


「幻獣をもっとも多く発見したのは、ロイド・フォン・ナガーレ、百八体!!」


 驚きの発見数だった。

 なんでもその生徒がいた班は、群れで行動する鳥系幻獣が多く出没したらしい。

 それを聞いてエアが悔しがる。


「やっぱり空が狙い目だったのか~~!!」


 空を重点的に探そうと言っていたエアだったが、早急に飽きてしまい、確認していなかったのだとか。


「ロイド・フォン・ナガーレには、恩恵ベネフィットを授けよう!」


 そう言って、皆の前で封筒が差しだされたのだった。


「続いて、幻獣保護区内に密猟者が忍び込んだ事件で、冷静かつ適切な行動をした〝にゃんこ大好き班〟にも、恩恵ベネフィットを授けよう」


 まさか私達にまで恩恵ベネフィットがあったとは!

 皆で顔を見合わせ、喜びを分かち合う。

 アイン先生からそれぞれ封筒が差しだされた。

 エアは一学年の生徒全員の前で「やったー!!」と言って喜ぶ。


 恩恵ベネフィットの中身は何かと開封してみたら、〝ワイバーン・ライド券〟と書かれてあった。

 これはいったい? なんて思っていたらエアが「うわあああ、ワイバーン・ライド券だ!!」と驚いた様子でいた。


「エア、ワイバーン・ライド券ってなんなの?」

「ワイバーンを召喚して、目的地まで背中に乗れる召喚札なんだ!」


 男子生徒が憧れてやまない、レアアイテムだという。


「うわ~~、嬉しい! これに乗って、どこに行こうかな~!」


 アリーセがみんなでピクニックに行こうと提案すると、エアは嬉しそうに「好いな、それ!!」と返す。

 果たしてワイバーンに乗って現地まで行き、帰りはどうするのか。

 なんてことを思ったものの、今は余計なお世話だと思ったので言わないでおいた。

 

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