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婚約者から「第二夫人になって欲しい」と言われ、キレて拳(グーパン)で懲らしめたのちに、王都にある魔法学校に入学した話  作者: 江本マシメサ
七部・三章 幻獣保護区でのひと騒動

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お土産店にて

 食事のあとは、一階ロビーにある幻獣お土産ショップでお買い物をする。

 本来であれば夕食後のこの時間は閉店しているのだが、密猟者捕獲の功労者として、自由に買い物をしてもいい時間を設けてくれたようだ。

 幻獣のぬいぐるみやお菓子、文房具、図鑑や装備品まで、幻獣に関する商品がずらりと取りそろえられていた。

 一番人気! と書かれていたポップの下には、緑竜のぬいぐるみがあった。

 職員すらも見たことがない、幻の保護幻獣とある。

 緑竜は私達が思っていた以上に、稀少な幻獣のようだ。

 記念に購入しようか、と手を伸ばした瞬間、触れたのがぷにゅんと冷たいスライムみたいな感覚だったのに驚く。


「え!?」


 緑竜のぬいぐるみに手を伸ばしたはずだったのに、私の腕にはジェムが抱かれていた。


「ジェム、どうしたの!?」


 触手を伸ばし、ぶんぶん振り回している。


「もしかして、緑竜のぬいぐるみは買う必要がない、って言いたいの?」


 正解だとばかりにピカッと光った。

 どうやらぬいぐるみ相手に焼き餅を焼いていたようだ。


「わかったわ。緑竜のぬいぐるみは買わないから、他の人へのお土産と、自分用のちょっとした記念品を買うのは許してね」


 そう訴えると、わかったとばかりに頷いていた。

 相変わらず嫉妬深いようだ。


「まず、お土産用のぬいぐるみを選ぶわね」


 レヴィアタン侯爵夫人はこういう珍しいぬいぐるみを喜びそうだ。


「強面の幻獣だったら、庭の装飾に使うかもしれないわ」


 基本的に幻獣のぬいぐるみはかわいらしくデフォルメされているものの、ワニ系幻獣の物に限ってはなかなかパンチのある顔をしていた。


「これにしましょう」


 レヴィアタン侯爵夫人はきっと喜んでくれるはず。

 

「それからレヴィアタン侯爵には、鳥系幻獣の羽根で作ったペンにしようかしら」


 続いてヴィルへのお土産を選ぼうとしたら、ノアがこっそり話しかけてくる。


「ヴィルフリートお兄様のお土産って、ミシャさんが買うから、僕は買っても喜んでもらえないよね?」

「そんなことないわ。ノアさんからのお土産も、きっと喜んでくれるはずよ」

「そう?」

「間違いないわ」

「よかった! だったら、一緒に選んでくれる?」

「もちろん」


 そんなわけで、ノアと一緒にヴィルへのお土産選びを始める。

 

「ねえ、ノアさん、これがいいわ!」

「僕も今、そう思ったんだ!」


 ノアと同時にヴィルにぴったりだと思ったのは、幻獣の目元が描かれたアイマスクである。


「ミシャさん、白い竜のアイマスクがある! セイグリットに似ているかも!」

「本当!」

 

 ノアはセイグリット似のアイマスクを購入することに決めたようだ。


「ミシャさんはどうする?」

「そうね」


 迷いに迷って、二つ候補に挙げてみた。


「一つは雪景色の中にいる竜が描かれた銀細工のしおり、もう一つは竜を象ったラペルピンなんだけれど」

「しおりのほうがいいと思う。雪景色ってところが、ミシャさんぽいし」

「だったらしおりにするわ」


 これでお土産選びは完了か、と思ったが、ふとある人物を思い出してしまう。


「ノアさん、お父様にも買ったほうがいいのでは?」

「あ、忘れてた。でもお父様、僕からのお土産なんて喜ぶかな?」

「喜ぶわよ。私もお世話になったから、何か買うわ」

「だったら僕も選ぶ」


 そんなわけで、ノアは理事長に赤い竜のぬいぐるみを、私は竜の牙で作ったという万年筆を購入したのだった。

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