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婚約者から「第二夫人になって欲しい」と言われ、キレて拳(グーパン)で懲らしめたのちに、王都にある魔法学校に入学した話  作者: 江本マシメサ
七部・二章 ついに始まる新学期!

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尋問

「ねえ、そろそろ本題に移りたいんだけれど、いいかな?」


 腕組みし、目の前にいる暢気な男を睨むように見るレヴィアタン侯爵とヴィルに、彼はのほほんとした様子でお伺いを立てた。


「単刀直入に言うけれど、俺の入国査証の延長許可証を返してくれないかな?」

「その前に聞かせてもらおう。ジルヴィード・ド・サーベルト、貴殿はなぜ、正式な方法で入国査証の延長許可証を取らなかった?」

「あーー、それを聞いちゃう?」


 危機感がまったくないジルヴィードを前に、ヴィルは盛大なため息を吐いた。


「いやーー、エルノフィーレがいい加減、国に帰れって言って、外交大臣に延長許可証を出さなくていいとか言っていたんだよねえ」


 その影響もあり、正規の方法で入国査証の延長許可証を取得することができなくなっていたと言う。


「報告がてら、一度国に戻ろうとか考えなかったのか?」

「それもありだな~って思っていたんだけれど、成果もなく戻ったら父上にチクチク言われそうで」


 どうしようかと悩んでいるときに、外交官セイン・ローダーと出会ったという。


「彼になんとかこっそり入国査証の延長許可証を発給できないか、って交渉を持ちかけたんだけれど、なかなか頷かなくてねえ」


 諦めずにしつこく食い下がった結果、運よく彼に病気の娘がいることを聞き出せたという。


「それでミリオン礦石さえあれば治る病気だと知って、交渉を持ちかけたわけか」

「ああ、そこまで聞き出せたんだね」


 ヴィルの眉間の皺が深くなる。険しい表情で言及した。


「ミリオン礦石が国内で流通を禁じている劇物だというのを、知っていたのか?」

「え、そうなの!?」 


 ジルヴィードはすっとぼけたような表情で言葉を返す。


「知らなかった! ミリオン礦石はさあ、宝石魔法でよく使う物なんだ。それで、所持していたんだよ」


 劇物を流通させて荒稼ぎしていたわけではない、とジルヴィードは弁解するように言った。


「では、ミリオン礦石を渡したのは、セイン・ローダーだけだと?」

「そうだよ」

「ツィルド伯爵には渡していないな?」

「ないない! 彼とは深い関係にないよ」

「ではなぜ、ツィルド伯爵の仮面舞踏会の招待を受けていた?」

「ああ、彼は異国からやってきた貴賓を取り込むのが得意で、異国人というだけで無条件に招待するみたいなんだ!」


 怪しい関係ではない、とジルヴィードは訴える。

 弁解すればするほど、怪しく思えてしまうから不思議だった。


「本当に、俺は国内に残って人探しがしたいだけなんだ!」

「わかった」

「本当に?」

「ああ」

「信じてくれて、ありがとう!」


 ここでヴィルは交渉を持ちかける。


「入国査証の延長許可証を返してもいいが、条件がある」

「ええ、正直に話をしたのに、まだ何かあるの!?」

「当たり前だ」

「うう、嫌な予感がする」

「別に、貴殿に不利益が生じるものではない」


 ジルヴィードは耳を塞いでいたものの、途中から観念した様子でヴィルの条件に耳を傾ける。


「我々が提示する物質を、宝石魔法を用いて解析してほしい」

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