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婚約者から「第二夫人になって欲しい」と言われ、キレて拳(グーパン)で懲らしめたのちに、王都にある魔法学校に入学した話  作者: 江本マシメサ
七部・二章 ついに始まる新学期!

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レヴィアタン侯爵邸へ

「どこにセイグリットを呼ぶのですか?」

「屋上を使わせてもらう」


 セイグリットは大きいので、どこでも召喚できるわけではない。

 今回は学校側に屋上を使用する許可を取っていたようだ。

 レストランには魔法学校の敷地内だったらどこでも移動できる転移魔法陣があるようで、直接屋上に向かった。

 すでにセイグリットは待機していたようだ。

 私を見つけると、嬉しそうに目を細める。

 かわいい子め……とセイグリットを撫でてあげようとしたが、いつの間にか隣にいたジェムがジト目で見つめていたので止めておいた。


 ヴィルの手を借りてセイグリットの背中に乗り、レヴィアタン侯爵邸を目指す。

 あっという間に到着した。

 レヴィアタン侯爵邸には竜が着地できる塔があり、そこから螺旋階段を下りてお邪魔する。

 レヴィアタン侯爵夫人がシーズンごとに手入れする自慢の庭も見たかったが、薄暗くなってきたのでまたの機会にしよう。

 螺旋階段を下りきると、いつもの癖のある執事が出迎えてくれた。


「いらっしゃいませ、そろそろ到着すると思って、ず~~っとこちらで、お二方をお待ちしておりました~」


 悲鳴をあげなかった私を誰か褒めてほしい。

 ヴィルは慣れているのか、平然としていた。


「お客様は、すでにいらっしゃっておりますよお」

「そうか。案内してくれ」

「畏まりました~」


 晩餐会の用意をしてくれたようだ。

 私は飛び入りの参加となったが、問題ないという。

 食堂の扉を開くと、そこにはすっかり久々となったジルヴィードの姿があった。


「いやはやお二人さん! 今日もお似合いで! よっ、未来の最強夫婦!」


 お酒でも入っているのか、ジルヴィードはいつも以上にテンションが高かった。

 私とヴィルはきっと同時にうんざりとした表情を浮かべたことだろう。

 レヴィアタン侯爵夫妻も揃っていて、私達が最後だったようだ。

 席に着き、まずは杯を重ねる。


「皆、よく来てくれた。今日はお腹いっぱい、料理を堪能してほしい」


 ごちそうが次々と運ばれてくる。

 濃厚なカボチャのポタージュに、温野菜のサラダ、白身魚のマリネ、野菜たっぷりのキッシュ。メインは牛肉のワイン煮と、魚のパイ。

 焼きたてのパンもおいしかったけれど、レストランでミモザケーキを食べたあとだったので、一つしか食べられなかった。

 相変わらず、レヴィアタン侯爵家で食べる料理はおいしい。

 ジルヴィードと食卓を囲むなんて、と思っていたものの、レヴィアタン侯爵夫人が皆に話題を振って、和やかな雰囲気にしてくれる。


 食事を終えると、別室に移動して本題へと移る。

 この場にはレヴィアタン侯爵夫人がいないので、少しピリついた空気となった。


「なーんか、胃もたれしそうな雰囲気」


 ジルヴィードの暢気な言葉に、誰のせいだ! と言いたくなった。

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