二つの選択

最終話 希望

フッと、シロの言葉が頭をよぎった。

『貴方の人生よ。貴方が決めなさい。』

生きることを諦めたくなった日がたくさんあった。今も過去の経験から、人が怖い気持ちは消えない。

つらいことは今もあるし、これからもあるだろう。

でも、生きていて良かったと思えた日も確かにあった。これからもあると信じたい。

何より自分自身で、「生まれる」ことを選択したのなら、寿命が尽きる最後の瞬間まで、生ききってやろうと、私は誓う。

朝焼けの光が、あたたかく部屋を照らしている。