b班
ジョンの神社の話が終わると指示を仰いだ。拠点の整備は終わり後は来るのを待つだけとなった。
「引き継ぎ任務を頼む」と言われた。放任主義とはこうゆうことかも知れない。隊長としては行かせては行かせたくはないと聞いていた。b班の運用としては拠点整備と防御さえしてくれればそれでいいらしい。
通信が終わる。
「よし今から96時間までの間休みとする。自由にしてくれ」
トムはみんな言う。
「え?」
皆は戸惑う。
「だから休みだって言ってるだろホラ解散解散。散れ」
皆はそれぞれ休みを取らせた。国外で外出申請なんてない。部屋に入るなり外に出るなり、好きにすればいいと思った。
力は真っ先に自分の部屋に入る。
「読みたい漫画あったんだよな」
電子書籍に溜まりに溜まった漫画を読み漁ることにした。
ジャックは散歩しにどこかへ出かけた。
ハンナとフローガは買い物しに街へと出かける。
俺は椅子に座った何も考えず、気づいたら1時間経っていた。
「やべぇ休まないと」
トムはベットに横たわる。目を瞑ると中では戦場が広がっていた。バディと難なく任務を遂行し帰還する夢を見た。
目を開くと気づけば夕方になり部屋を夕焼けが赤く染まっていた。
「何のために戦ってるだろうか」
時々こうやっていつも一人で自問自答する。アフガンにいた時もそうだ。悩む時や落ち込んだ時とかだ。
何も生み出せない必要性がないそう思う。この世界に来てからだ。あの時はアメリカの危機やなんやで志願したがここは違う。
この世界の戦争は道楽でしかないと思った。
道楽での駒にしか過ぎない。この世界の呪縛からは逃れられない。帰れることもできない。死ぬ事もできない。ただひたすらに戦うだけのエンドレスだ
「トム。トム。なぁトム」
ジャックに呼ばれた。起きているように感じだが実際は寝ていたらしい。
「どうした」
「ホイ」
ジャックはトムに酒を渡した。トムは一口飲む。
「これってあの味に似ている」
アメリカでいつも飲んでたビールと同じ味だった。
「だろ見つけてきたんだ」
「アメリカに戻ってか?」
「それだったらもう帰っては来ないよ」
「ジャック。この戦いどう見ている?」
「どうって。うーん」
ジャックはしばらく考えた。
「死ななきゃいいと思う。僕やトム。特務隊みんな」
「最近、意味を生み出せなくてなやる気が出ない」
「たしかにね僕もやる気はないね。戦う理由もないし。でも戦わなきゃいけない。死にたくはないしね」
「ジャックは本当に元の世界に帰れると思うか?」
「わからない。でもやってみなきゃわからない。帰れなくても、この世界は居心地が悪いし生きてたら戦争に行かれる。そんな世界に1秒以上長くいたくはない。でも僕はジョンを信じるよ。あってもなくてもトムは信じてる?」
「もちろん。この世界に来てからずっとあいつと一緒だった。何度も助けられた」
「じゃあ前に進もう。