b班
朝7時日の出と共に出発した。ズノイモまであと半分となった。道も広くなり,アッピア街道のように舗装化されていた。
走りやすく、何より馬車などの追い越しが一番楽であった。景気も我々を飽きさせはしなかった。毎日毎日が同じとは限らないくらい綺麗であった。昼飯は簡単なサンドイッチとコーヒーや紅茶などで済ました。
行列をなした。キャラバン隊が一列になってこちらに向かっていた。
「なんか売ってるんじゃね?」
トムは少し浮きれる。だが次第に,キャラバンに近くになるにつれ、キャラバンは沈んだ表情を浮かべていた。
「なんかおかしくないですか?」
力が言う。力は装甲車のスピードを落とす。1番の先頭を歩いていたキャラバンに声をかける。
「君たちはどこのキャラバン」
トムは言う。キャラバンは浮かれない表情を見した。
「家が村が焼けたんだよ」
「焼けた?火事かなんかか?」
「火事じゃないよ。放火だよ」
「放火!?一体誰だ?」
「女の子だよ。火を操ってた」
「火?。女の子?えぇ?!」
4人は困惑していた。地平線の方に,草木が燃えているのを確認できた。
「あれか?」
「あれだよあれ?」
キャラバンは慌て出して急いで逃げ出した。
「おい待て慌てるな」
「どうします?」
「もちろん前進!!攻撃準備!」
トムは言う。ハンナはm2ブローニングのコッキングレバーを引いた。力はアクセルをベタ踏みして燃えているところへ一直線に向かった。