b班
「メアリー。メアリー。メアリー」
ハンナはぶつぶつ言いながら歩く。
「どうしたハンナ?」
「盗まれたのに取りに来ないって不思議だよね?」
「たしかに。盗まれたのがガラクタだったらどうでもいいんじゃない?」
「それだったらこれどうする?。捨てる?」
3人は悩んだ。時間は限られている。こんなんで時間はかけれないからだ。路地裏から何やら怒鳴り声が聞こえる。女性が3人の男性に恐喝されているみたいだ。そして男性はメアリーという単語を言っていた。
「あれって恐喝ですか?」
ジャックは見て言う。
「あれがあつあげね」
「違う。カツアゲだ」
「なんだよてぇめら」
「女に恐喝するなてサイテー」
「なんだと」
男達は目標をハンナに決めた。だがハンナはそこら辺にいる美少女ではない。中身はいくつもの戦場をいきぬいたいわば1人の軍隊だ。チンピラ3人で敵うものではない。あっという間に片付けて3人は逃げ出した。
「ありがとう」
女性は言う。にこやかな笑顔に3人は癒される。
「貴女はメアリーさんですか?」
「そうですか」
女性は答えた。ハンナは落とし物を見せたが、女性は先程までのにこやかな顔は消え鬼の形相となった。
「どこでそれを?中身は見たの?」
「中身?いや見てないが、それほど重要だったとは知らなかった」
トムとジャックは謝るがハンナは中身を確認する。(あっ)という2人の言葉が出る。中身は折られた一枚の紙だった。またこれもなんの文字かはわからないが、最後の言葉だけ英語で書かれていた。
「extinction of race」
とハンナは読んだ。何を意味するかはこの時の3人は何もわからなかった。
読み終わった時女性メアリーは落とし物主ではなく我々の敵となった。3人に襲いかかってきたのだった。
ハンナはメアリーを掴もうとしたが、のれんに腕押しのように掴めなかった。
「嘘でしょ」
ハンナは言う。メアリーはトムを捕まえようとしたが、神代のお守りがトム達3人を護った。
メアリーは灰のように消えた結局のところ何かなんだがわからないが、落とし物の紙はハンナの手元にある。
食材を買って、装甲車へ戻った。について調べることにした。
分析の結果何も出なかった。
「この単語だけ英語ってなんかおかしいですね」
「そもそもこの意味ってなんですか?」
「直訳すれば人種の絶滅ってことになるけど」
「暗号か何かか?」
「暗号にしては随分と世紀末ぽいですね」
「テロとかの暗示かもね」
「これはテーゼなのかもしれない。今後のキーワードになってきそうだ」
「あのーとりあえずどうします?」
「どうしますって?」
「もう時間15時なんですけど」
日の入りは16時12分だ。今夜の宿を見つけなくては。だが結局野宿となった。