b班
悪魔退治から話は少し戻る。 だだっ広い緑の緑地にまるでミステリーサークルかのように約1キロの長方形で緑が削られていた。ここは特務隊の補給拠点及び、ジャンプポイントだった。
b班の4人と新しい装甲車1台は、新天地でのジャンプを決めた。4人は颯爽と着地した。新天地でのまずやることは、装甲車を自走可能にすることからだ。
これも4人で手早くやる。事前に練習をしていた時おんなじ通りに進める。そして装甲車に命の息を吹きかける。
機械島で見つけた設計図をもとに作り出された。
エターナルエンジンの燃料。青いコア。ブルードコア呼ぶことにした。
ブルードコアを入れキーを差し込みエンジンをかける。
轟音かと思いきやエンジン音は耳をすまさないと聞こえないくらいの静かであった。
「よし。休憩して10分後に出発だ」
トムが言う。ここでの長はトムとなった。
「こっから目的地まで何キロなの?」
ハンナが言う。
「およそ373マイル。キロ計算だと600キロかな」
「600ってどんぐらい」
「だいたい東京から大阪までかな」
「たとえわからないよ!!」
ハンナツッこむ言う。
「シアトルからロスまでかな」
ジャックが言う。
「もっとわからないよ!」
「そもそもシアトルからロスもっと距離あるだろ」
談笑をして、特務隊b班は前進を開始した。
目的地はズノイモ公国だ。ドライバーである。力はアクセルを踏んだ。悪路を進んでいく。森に入る。そこは車が入るには少し狭いだろうか、だがこの道しかなかった。通るしばらくすると馬車道だろうか道が確認できた。
「そこ合流して右折ね」
ジャックがGPSを見つつ言う。この近くには村すらなかった。
「この後は」
「ずーっと道なり」
「足が頭っちゃうよ」
「いや,休憩は取るよ」
ドライバーも4人で回すつもの予定だ。600キロで舗装されてないとなると2日はかかるだろうと見込んでいた。そもそもズノイモつたとて拠点はまだない見つけるのが我々の仕事だった。
道を進むと景勝地についた。絵画のように美しく、現実ではないようであった。まさに異世界というべき風景だろうか。
「これが異世界か」
トムは呟く。
「ようやく異世界って感じですね」
「随分と戦場にいたからな。アフガンと変わらないかったし」
ジャックとトムは言う。慰め合う。2人はフォースリーコン選抜訓練から今までずっと一緒だった。ブラザーズというべきだ。
しばらく会話のない時間があったが4人は苦ではなかった。沈黙もまた、4人で冒険するには必要なのかもしれなかった。




