彷徨う森 3 発見
特務隊はなんとかして痕跡を血眼になって探した。足跡さえない状況手で限りはゼロに近かった。
「みなさんこちらに来てください」
永井が言う。
「どうした永井?」
一番乗りだったエラが言う。
「これって何か通った跡に見えませんか?」
それは自然に折れたにしては不自然な折れ方をしていた。
「通って折れたか?」
トムが言う。
「これもここも不自然すぎません?」
「たしかにー」
エラが言う。
「一応ここを通ってみるか。一応車から荷物取り出せ,そして,通ったとところにテープを貼って道標つくっとけ」
佐々木が言う。
一旦車に戻り,装備を整え再度、出発する。最低二、三日分の食料は持ってきている。
しばらく歩くが景色は変わらずだった。変わらないとなると疑心暗鬼になる。あっているのだろうか,引き返したいなど頭の中はそれしか考えられなくなる。
昼12時
皆警戒しつつ交代で昼飯を食べた。
「結構進みましたけど何も進んだように見えませんね」
永井が言う。GPSで確認すると車からここまで約7キロも離れている。
「あと、3キロ進んで何もなかったら帰るいいな?」
佐々木がいい皆の了解を得る。
「これは無茶する任務ではない。あるかないかの確かめだ。さぁ出発するか」
リチャードがいい先頭を歩く。
9キロまでくるとようやく車を発見できた。小型のオフロード車であった。運転手は乗っておらず,放置されたようだ。トムは後ろのドアを開けるそして,荷物である鞄を取る
「荷物ってこれのことか?」
「多分そだろう」
トムは中身を確認する。中身は書類だった。
「おいこれのためにだけに取りに行けってどうゆう神経してんだ」
トムが愚痴を言う。
「でもよかった見つかってじゃあ帰ろ?」
エラが言う。
「永井こっち?」
エラが言う。
「あっれ?。GPSが変ですね」
永井が言う。
「道標は?」
「確かにつけてきたんですけどないですね」
「ないだって?」
皆は永井が木にテープを巻いていることを確認している。
「コンパスはどうだ?」
「ヤッベェよ針がぐるぐる回ってる」
トムはコンパスを皆にみした。プロペラのように回っていた。
「あのテープって蓄光塗料塗ってあるから夜になったら光るはず」
「夜まで待つか?」
リチャードが言う。
「無駄に歩いて体力を削るのはダメだ。夜まで待とう。それでテープが確認できなければ朝になって帰還する。それまで待機」
佐々木が言う。一応ツェルトを持ってきているため,それなりの野宿はできる。後は夜を待つだけだった。




