南部戦役 10 首都攻撃
歩兵との正面からの撃ち合いがほとんどだった。
壁に隠れ,そしてまた前進その繰り返しだった。ジョン大佐が言っていた意味が少しわかったような気がした。
「先輩と更科さんたちってもしかして前出てます?」
星野が言う。
「多分。前線の先を蹴散らしてるんだろう。それで容易に前進できれば問題がないんだが」
「敵部隊まであとどんぐらいじゃ?」
更科は言う。2人は走っていた。尽きることのない体力だ。
「もう少しい結構いるから気をつけろ」
「わかっておるわ」
2人は路地裏を通過する。出ると敵部隊の後方に出る。戦車一両に2個分隊ほどの軍勢だった。
「俺は左。お前は右を頼む」
「承知した」
最後尾にいた兵士は2人に気づくだが、気づいた時には腹に刀が刺さっていた。刀を抜き首を切るなりmk 23で脳天を撃つなりの処置をした。
2人にかかれば2個分隊全滅もお手の物だ。2個分隊は反撃もできずに終わる。
そのおかげで戦車乗員に気付かれずに済んだ。そのまま敵の手榴弾を3個奪い。砲手兼装填手のハッチに3個を投げる。
ドンという音ともに進行を止める戦車。車長が拳銃で2人に向けるが。更科は車長の腕を切り落とし,止めを指す。操縦手もハッチから出るが黒瀬は拳銃で仕留める。
「これで終わりだ撤収!!」
2人は次に向かう路地を右に曲がると戦車が発見しだが気付かれた。戦車は車載機関銃とハッチに取り付けている機関銃で2人に向かって撃つ。2人は散開して離れる。壁に隠れたりする。
「立ち止まるな更科。戦車砲にやられるぞ」
そこにAPFSDSが敵戦車に当たる。敵戦車は後部から火を吹き出し爆発した。
「味方か?」
そして戦車のエンジン音と履帯回転し地面を叩きつける轟音が近づく。2人の前に止まる我が軍の戦車。
「君たちは何者だ?」
車長が装甲帽を外し車内から出て降りた。
「我々は特務隊だあんたは?」
更科が言う。
「私は戦車中隊小隊長の池田中尉だ」
池田は自己紹介する。そして近くで着弾する音がするだが榴弾砲や爆弾のような現代兵器ではないような感じがした。
「詳細はわからなが2人とも私の戦車に乗れ!!」
2人は後部のバスケットの隅っこに座る。池田中尉は2人に【準備いいかの】合図を送る。2人は準備okと言う。
「操縦手前へ!!速度発揮!!」
池田の号令とともに戦車はスピードを出す。戦車がこんなにも速いなんて思わなかった。