南部戦役 9 首都
首都ガベスへと侵攻を開始した。
特務隊は8師団62戦闘団と行動を共にした。本がある。中央図書館まであと12キロと迫っていた。がこの12キロはとてつもなく遠い。
榴弾と迫撃そして戦車砲によって建造物はことごとく壊されていた。前進を開始するがどこかに隠れている狙撃兵が1番の厄介だった。戦車を前進させても対戦車榴弾もしくは対戦車ミサイルに阻まれていた。バリケードも急造して侵攻を速度は遅くなった。
ホテルの日があれほど恋しいなんて思わなかった。なぜなら吹き抜けた建物にギュウギュウ詰になって寝ていたからだ小雨も降る最悪だ。飯も携行食であまり箸が進まない。
星野は未だに,ホテルの件を思い出しては恥ずかしくなるのを繰り返していた。
「黒瀬さんホテルの件はすみませんでした」
謝る星野。黒瀬は気にしていなかった。
「それより今は集中だ過去に囚われずに今を見ろ」黒瀬は言う
昼夜問わず銃声が聞こえる。皆は気にせず眠れる。だが星野は寝れなかった。
星野は見張りに立った。灯りは出せないのでずっと暗闇だった。だが、何箇所か燃えているのが確認できた。廃墟に燃える何かそれが幻想的だった。
「寝れてるか?星野」
ジョンが星野に言う。
「いいえあまり、」
「だろうな,こんな中で寝たらすごいと思うけどな」ジョンはコップを渡す。中身はあったかいミルクだった。
「これはどこからですか?」
「今日店に置いてあったミルクだ。大丈夫」
ジョンはホットミルクを飲んだ。星野飲む。
「最近特務隊になれたか?」
「はい」
「そうかこの戦争どう思う?」
「え?」
「こんなのなんてただのゲームだ。サイコロを振って前に進むそれと一緒さ
考えすぎたら頭がパンクする。だから考えすぎるのも良くはない」
「あと10分で交代が来るそれまで頑張れ」
ジョンは下に下がる。
「できれば明日には図書館まで前進したいんだけどな」
ジョンは街の地図を見る。未だに4万の兵士がこの街にいる。我々日本兵の数は6万。数多いが,状況は平行を保っている。
「機甲部隊それに歩兵部隊がここに進むのは難しいですね」
フェイクが言う。
未だに睨み合っている。だが明日の0800時に攻撃をかけると62戦闘団から連絡があった。我々も同行し,攻撃を仕掛けるつもりだ。
「中佐はホットミルクはお好きかね?」
「はい好きです」
ジョンはフェイクにもホットミルクを渡す。
「おいしですねこれ」
日を跨いだ2時。そろそろ一眠りぐらいはつきたかった。
星野は見張りを交代し寝ようとするが思い出すのはホテルの一件。逆にそれで寝付けなかった。
気づけば0600時日も登る。
「よし0800時に攻撃を開始する準備いいか?」
ジョンが言う皆は頷いた。榴弾砲の音と着弾の音が入り混じる。戦車の前進する音が聞こえた。特務隊は外に出で中央図書館に向けて前進した。




