コウノトリ作戦 地下
トムはネイサンと合流すことばかり考える。
無線が入ったが詳しくは分からずこちらの声も聞こえてなかった。
外は警備兵だらけ,城門を閉まっていた。完全に中からの脱出は無理に近かった。
「俺との無線は通じるのか?」
黒瀬が言うトムは無線の導通を確認した。故障はしていなかった。
「俺は脱出ルートを探す見つけたら無線で連絡する」
黒瀬は階を登って行く。
残り61分
トム達は広い部屋へときた。ライトで照らすと豪華煌びやかな装飾であった天井にも絵壁画もある。
「綺麗だね」
ハンナが言う。
「鑑賞している時間はないぞ」
力が言う。
鑑賞したいぐらいの美術品だっだ。部屋の端っこに茶器が置いてあった。
「これ不気味じゃない?」
ハンナが言う。
2人はハンナのあたりに行く。たしかにベットルームもないし何もないのに茶器だけが置いてあった。
「しかもこれ淹れたてじゃん。おかしくね」
力が触って確かめる。
「力それよりライト使えないのか?」
力だけなぜかライトは持っていなかった。ライトの代わりにジッポであたりを照らしていた。
「だって銃にライトつけれないすっよ」
力が屁理屈を言う。
「うんなのどうでもいい早く消せ」
トムが言う。
「はいはい消します」
力が言う。
「おい待て消すな」
力の腕を掴んで慌てた声で言う
「どっちなんですか,軍曹離してくださいよ」
力が言う
「風がある」
トムが言う
「かぜ?」
ハンナが不思議に言う
力がつけたジッポの火が踊っているかのように風で揺れていた。部屋の窓は閉まっている外の風ではない。
「この壁からだたぶん隙間風だ」
トムは壁に頬をつけた。つけた途端壁が横にスライドして,地下に通じる階段が目の前に見えた。
「おぉー地下じゃん楽しみ〜」
ハンナが喜ぶ。
「おいおいこんなところに子供なんかいるわけないだろ?」
力が言う。
「いやたぶん子供はネイトが救出したはず後は俺らが脱出するだけ」
トムは言う。
「救出したんですか?」
力が質問する。
「多分あの無線は救出したことを伝えたかったはずだ」
トムが言う。
「早く行こうよ」
ハンナが階段を降りる。
「おいおい待てハンナ」
力も続く。トムも2人に連れて降りて行く。
結構長い下り階段だ。
「これって俺のおかげですよね?」
力が言う。
「早く帰るぞ。勲章が欲しければ大佐に頼むんだな」
トムが言う。
「違いますよ褒めてほしんすよこの有能な下士官を」
力が言う。
「えらーいえらーい力えらーい」
ハンナが言う。
「オメェに褒めてもらたって嬉しくねぇ」
力が言う。ハンナはムスッとした顔をした。
「誰に褒めらたいんだ?中佐か?それとも少佐?」
トムが言う。
「それはもちろん中佐ですよ」
力が言う。
「中佐か気をつけたほうがいいぞ」
トムが助言を言う。
「なぜですか?」
力が言う。
「人に見えるが人ではない俺は特務隊設立前からいるけど,中佐は特別変わってる」
トムが言う。
3人は地下についた。あたりには暗く,湿気が多かった。手掘りに見える。