鬼退治4
日が登り始める。雷雨は過ぎ去ったていた。
更科の傷はもう治っていた。人間とは違って早く治るらしい。冴月はアザは消えなかったが戦闘はできると言う。
d班は装甲車。冴月班の車は装甲車の後方を追尾してくことにした。昨日撤退した道を警戒しつつ緊張な面持ちで,ウィリアムは走らせる。銃座には
フェイクを乗せた。昨日の雨で雪は溶けたが今日は雪が降り始めていた。無駄に寒い。
現場の村まで数キロとなった。佐々木は下車をして,斥候兵となり,村を斥候することにした。
佐々木は近づくが昨日と同じ,
誰もいなかった。佐々木は戻り,作戦を立て直すことにした。
「また村の中央に入ると危険だから,出来るだけ近づく。戦闘状態に入ったら,装甲車を侵入させる。金田と古渡と俺でこっちから,あとはこのメインの道からだ」
佐々木はそう言い,村を回り込む形で,金田と古渡を連れて行った。冴月と木卜と酒々井を装甲車に乗せて,またジリジリと近づく。
「佐々木さんもう行きますか?」
金田が言う。
「とりあえず村の制圧を確認するか無理だったら突破して逃げる」
「でその間に装甲車がくるって魂胆ですな」
古渡が言う。
「よしそれで行こう生きて帰りましょう」
佐々木はそう言い。林の中を歩く。迷彩服を着ているから偽装はバッチリだ。
村の入り口付近まで前進した。相変わらず誰もいない。佐々木は小銃を前に構え,前進する。金田はメイスを。古渡は刀を携えていた。佐々木は少しとまり,89式小銃に銃剣を着剣をする。白兵戦をする前提だったからだ。佐々木たちは村に侵入する。村の真ん中に,もう人ではない物が立っていた。
「あれはもう人ではないです鬼となっています」
金田が言う。
佐々木は狙う。鬼は立ったまま同然とした体制で動かなかった。その時だった。もう1匹の鬼が佐々木に目掛けて屋根から飛んできた。
佐々木は弾を撃つことはできなかったが、銃剣がたまたま鬼の心臓に刺さって即死だった。がこれが開戦の合図であるかのように、鬼になった村人たちが一斉に3人を襲い始めたのだった。
鬼と人の戦いが今始まった。
鬼は金棒を持ってはいなかった。そのため佐々木たちに近づいてくる。人間のような走りではなかった。だが現代兵器には敵わなかった。One Shot One killという言葉を頭に入れて,鬼たちを対処していく。
銃には決定的な欠点があるそれはリロードだ。
金田と古渡は銃の構図を理解しており,佐々木のリロードの時に合わせて、佐々木の前に出る。
30発入り弾倉を込めて,また鬼を撃つ。鬼も銃の怖さに気づきある程度鬼を倒すと,近づいてこなくなった。
動揺し,その場に蹲る者もいれば、逃げるものもいた,立ち向かってくる勇敢な鬼もいた。だが鬼を残せば,また人に襲いかかってくると言うのを金田たちから聞いた。
そうして我らの軽装甲車が村へと全速力で侵入する。鬼を何体か轢き殺して,佐々木たちの方へと向かう。
「援護に来たぜ大尉」
ウィリアムが言う。m2ブローニングが火を吹く。
冴月の鬼狩り部隊も各人散開して,鬼を残さず殺していく。小鬼だろうが女鬼だろうと。
結局,心を鬼にして鬼を殺さなければいけないと言う矛盾が頭の隅に生まれた。だがd班も頭の没頭を払い殺していく。
更科は銃を使えないので,【血塗り】と言う血で構成した武器で戦う。構成するのは武器にだけ限らず,なんでも構成できるらしい。血で剣を作り,それで鬼を切っていくなんと斬新なことだった。
ある程度片付き,鬼の死体があっちこっちに転がっていた。側から見れば大虐殺のように見えるが,一応これは正義だ。
「この村燃やすよ」
冴月はそう言い。木卜と酒々井はガソリンを村の家々に撒き散らす。
「火持ってます?」
酒々井が言う。佐々木はズボンのポケットからジッポを取り出す。
「ありがとうございます」
酒々井は最初の家に火をつける。引火し燃え上がる。次と次と家に火がつき,燃えた。鬼も燃やした。
「おーーーーい!!!!!」
そうすると木卜が叫んだ。
皆が木卜の方へといく。
「鬼が1匹逃げた山の方だ。もしかしたら巣が山の中にあるかもしれない」
木卜が言う。神代の言う通り,山に鬼がいると予想は的中したかもしれない。
「皆さん行きましょう」
冴月は言う。
次で鬼退治編終わりです




