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異世界戦記  作者: トマト
History
181/200

History黒瀬

「というわけで連れてきたわけだが..」

黒瀬が言う。


「おいおいうちは児童養護施設じゃあないんだぞ」

トムが言う


「その、お兄さんが犯人なのか?」

ジャックが言う。


「まだ確証はないが、容疑者でもある。でもどうやって居場所を突き止めるか」

ジョンが言う。


「君っていくつなの?」

ネイサンが聞く。


「えっと130年?」

むめいはいう


我々と同じ異世界人だろう。大人はいいが年はとらないせいで一生子供は子供だ。


「取り込み中失礼。加害者の接点が掴めた」

結城がいう。


「話してくれ結城」


「色々調べたがまさかの安易な結果だった。加害者の血筋を調べたら一つの共通点があった。祖先がある島に居住していたことがわかったそれがここ」

それはむめいや佐々木と黒瀬がさっきまでいた島だった。


「なぜその島に住んでいた人たちなんだ?なんなら島に人いたけど」


「大丈夫だ納得するようにちゃんと調べた。この加害者の祖先の共通点が年齢は違えど同じ時期に島にいたのがわかった。それが120年前くらいだ」


ちょうど一致する。


「つまり君のお兄さんはその人たちに復讐したんじゃないか?」


「むめいはそのことを知ってるか?」


「ううん知らない。兄さんは何も喋らなかった。


復讐をする証拠なんてなかった。100年以上も前になると生きている人なんて異世界人くらいだ。しかも戦争もあって島の中での村八分なんて報道させることない。

だが村八分による陰湿な仲間はずれは代償を払うことになる。例えば津山事件とかだ。30人を死傷させた大事件だ。もし復讐で動いてるならこのような事件が起きてもおかしくはない。


「次のターゲットは見つかるのか?」

ジョンが言う。


「見つかるというより見つけるだがそれには個人情報保護法に引っかかるけどいいか?勝手にブラックホークを使用するのとは訳が違うぞ」


「いい。やってくれだが警察には内緒だ」


情報はすぐにわかるこの世界にある個人情報というものは結城にかかればすぐに結果が出る。


「3人候補が出た。誰かが殺されるだろうな。それと。防犯カメラを調べたら犯人がわかった」


現場の数キロで刀袋を背負って歩いている人物が写っていた。


「これはお兄さんかい?」

結城が見せる。


「うん。」

静かにいう涙目になっていた。これで兄は犯人だと容疑者として浮上した。あとは事情聴取して逮捕となるだろう。


「もし警察だったら死刑だろうか?」

警察や政府は異世界人に対して冷酷で冷淡な対応をする。まるで人間ではないかのように、証拠不十分でも、異世界人だからという理由で死刑になったものもいる。


我々はこのせかいでは邪魔のなんだ。

この思いが数十年後に、帰還任務になるのはまた先の話。


「だがこの3人を警護するなんて人少ない」

特務隊は大隊規模といわれているが中身は10人も見たいない少数精鋭。


「ここは警護は警察に任せよう。我々は兄を捕まえる」

ジョンは五十嵐に連絡をした。そして五十嵐も防犯カメラから兄の姿を捉えたものを確認していた。


「警察も兄の映像を見たという。犯人で間違いなしと言っている」


「先に捕まえて保護して逃すんですか?」


「中央区にいたらどうなるか?その場で射殺もあり得る。保護するのも我々の仕事だ」


「まぁむめいの依頼を引き受けたとして進めましょう」

ネイサンが言う。


だが次にどこに現れるのかは検討がつかない。


「次のターゲットを絞らないとな」


「いやもう絞ってる」

結城がいう


「防犯カメラをいじったお陰でお兄さんをマークすることにした。つまりお兄さんは我々の手の中にいるってですよ」

結城はすごいことをしでかす。抜擢した甲斐があった。


「よし中央に行こう佐々木。ヘリで何分だ?」


「ヘリ?飛行機でいきましょうそれなら40分で着きます」

佐々木が言う。


「わかった。全員武器を装備しろ。c武装で行く。今から30分後に出発だ」


そして飛行機に乗り込んだ。特務隊輸送用として使ってているビジネスジェット機。

機内は豪華ではなく、武器や人を積めやすいように改良をしていた。


中央に着くが17時だ。犯行時間は大体21から23時に行われている。


「お兄さんはどこら辺にいる?」

ジョンが聞く。


「乗り物なんかに乗ってますね。ですけど刀は持ってなさそうです」


「刀を持っていなければ犯行はしないのか?」


ジョンの説明が入る。

「いいか今回は捕獲作戦だ。殺すことは許さん」

「二手に分かれて、徐々に距離を詰めて捕獲する。相手は刀だ。近づかないこと。味方うちはしないこと」


「私もついっていっていいですか?」

むめいがいう。


「あぁいいがお兄さんに近づかないことが条件だ」

ジョンが言う。


「そろそろ標的に近づきます」


「私とトムと佐々木は後ろからあとは前からだ」

ジョンは車から降りる。プレートキャリアを装着した人物たちがぞろぞろいても何も不思議がらないのがこの世界の日常である。

ハンターや民兵なんてごろっといる。

だが民間人が銃を簡単に所持はできないのは日本と似ている。


佐々木は右の歩道に回り込み兄との足踏みを揃える。私とトムは後ろ54から87ヤードの距離を維持した。


そして前から、黒瀬とジャックネイサンが近づく。


そして黒瀬が近づき兄に話しかける。だが兄はそれを無視して車道に出た。三車線もある大通りだ。佐々木は止めようと前に出るが兄はするりと交わし、裏道に行く。


「ちくしょう逃げたぞ」

真っ先におったのは黒瀬だった。ジャックとネイサンは車に乗り込み後をおう。


そのほかは駆け足だ。


裏道をするする抜ける兄に対して黒瀬は軽装備のおかげで追っていける。


だが後の軍人たちは遅れてしまう。


「訓練が必要なんじゃないのか?」


「だったらお前も小銃持って走ってみろ」


先に回り込んだ車が兄の行く道をとおせんぼした。だが兄に目に妹であるむめいの顔が見えた。だがジャックとネイサンは威嚇射撃をした。

そして兄は血の気が変貌し荒ぶる兄となってしまう。


兄は左手にあった工場らしき建物に逃げた。

黒瀬に指示をして黒瀬も工場に入る。


一太刀触れれば即死の刀を避けたり受けたりして互角の戦いを見していた。この時はまだ不死身じゃないのに命知らずだった。今でも変わらない。

兄も兄で強気で一刻も早く妹を取り戻したいことに必死になっていた。


「やめろお前を殺しにきたわけじゃねぇんだよ」

黒瀬が言う。


兄は無言のままだった。だがギアが上げたかのように、段々と黒瀬が押されているていた黒瀬はここまでかと思い引くひいた。まだ軍人たちが来ないのがねっくだ。


そして刀を手から弾かれてしまった。弾かれたのは新城以来だ。そのぐらい今はピンチだった。


黒瀬は俊敏に避けるがそれもついに当たってしまう。

そしてそのときに遅れてきたジョンたちがきた。その時胸に刀が刺さった。ぶすりと背中を貫いていた。そん時はぼんやりとした記憶しかないが痛さよりも驚きが先だった。


「兄さん!!」

むめいが叫ぶ。佐々木は兄にめがけて撃つ。そして兄は黒瀬の体から刀を抜き、黒瀬は崩れ落ちた。兄は天井をぶち破り逃げていった。


「おい黒瀬」

意識が遠のくのは何百回も見てきた。だが今回は刹那すぎる。


「おれの...けつポケットに...ちゅうしゃがある。それをどこにでもいいからさせ」

意識を遠のく黒瀬を上半身を支え手を握りしめていた。だが黒瀬は握る力がなくなり脱力した。


「おい注射機は?!!」

涙目になる皆。傷口をおさえるトムやネイサン。人工呼吸をやるジャック。


「今探してるよ!!」

佐々木が言う。


「あったこれだ」

本当に手のひらサイズの小さな注射器だったそれを腕に刺した。


「本当に戻るのかこれ?」


「いや、信じよう」

そして1分もたたずに黒瀬は意識を取り戻して飛び起きた。


「黒瀬大丈夫か?!!」

皆頭や肩を叩き祝福をする。が黒瀬は何やら青ざめた顔だった。


「ど、どどけ」

黒瀬は誰からも離れて四つん這いになり、胃の中にあるものを嘔吐した。

皆はただ驚きで声もかけられなかった。

この事情と注射器について話した。


「この注射器は魔女からもらった最後の切り札だ。どんな致命傷だろうが治る薬だ。だが打って意識が戻ると同時に嘔吐と頭痛と倦怠感と身体中全身の痛み、歩行困難そして高熱の副作用が1週間続く」

黒瀬はそういいその場で倒れてしまう。触ってみると本当にひどい高熱だった。


「だっこですか?」


「俺は足を押さえる。ネイトとジャックは上半身を」

3人で黒瀬を担ぎ上げて、車に搬送した。


兄は警戒されていることを知って、今日は犯行を起こさなかった。

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