百年戦争
朝が来る。寝てないせいかキリキリしている。
あくびの連鎖が止まらない。
ジャンヌ・ダルクは昨日とは別人の顔つきだった。
行軍を開始する。目標まで数十キロ。また長い道のりだ。
長い道のりも特務隊にとっては仮眠タイムである。ドライバー以外寝てしまう。
襲撃ポイントまで向かう。皆は兵力が少ないことを理解しつつ前に進む。死を覚悟しての行軍である。重く苦しい行軍を後ろに車内で朝食を済ませ済ませたならまた寝る。
死にた対する緊張感はなかったそもそも死ぬ覚悟もなかった。お仕事をしにいくという感覚だ。
城の前数キロ先に陣を構える。
b班は偵察に向かう。偵察班の本領を発揮することだ。町の外を一周そしてドローンを使って、戦力を確認する。まぁ思っていた通り我々の兵力の倍だ。住民が確認できない。城内の方へと飛ぶ。兵士たちは武装はしていない。奇襲には都合の良い状況であった。一点集中で攻め込めば包囲されるのは容易で無知な戦略だ。
「で、隊長どうします?」
「そうだな。2個歩兵中隊とmgsが5両に航空支援があれば見事に制圧できるんだけどな」
「今は特務隊26人と騎士が1000強ぐらいだ」
「冗談だよ。いつも通りだ。騎士達は中央から、そこを援護で機関銃部隊と狙撃部隊。装甲車による城門突破、別働隊の黒瀬班でいく」
ジョンは命令する。各人持ち場につく。結構は12時ちょうど昼だ。
「前進したのちに射撃かけますんでそのまま前に進んでください」
騎士団長にいう。馬に乗っていた騎士は全員おろした。機動力優先と言っていらない甲冑は外してもらった。じゃあなぜ馬を外したのか、銃器による戦闘。市街地戦では馬は邪魔であったからだ。
町のメインストリートを前進する警戒していた敵兵は、警笛を鳴らす。鳴らした途端、機関銃陣地からの猛烈な機関銃掃射が始まる。
そして迫撃砲の効力射も始まる。
81ミリ2門に120ミリ1門計3門で攻撃を開始する。集団で慌てふためく敵騎士にめがけて弾が落ちる。黒煙が立ち込める。射撃支援が終わると装甲車と別働隊が前に出る。
防衛準備をしていない敵はただの的でしかない。
メインストリートを抜け、城門まで突っ走る。敵は攻撃をしたり止める術はできなかった。門を破壊するのは、ハンマーや車による追突ではなく、皆んなが撃ちたくてしょうがないレールガンであった。
「ぶち壊せ!」
レールガンの発射とともに雷鳴が響く。そして城門は引き戸にもかかわらず、破砕した木材は押されていた。城内も敵は油断していた
中にはを制圧する。敵というのは反撃はしてこなかった。
兵力が圧倒的に不利でも襲撃をすれば勝てるというのを体感した騎士達であった。正々堂々ではなく騎士道精神にタブーに触れるものもあるが、戦いに勝つというものがどうゆう事かも知ったのであった。
焼き焦げた人の肉を避けつつ特務隊は町の被害状況を確認した。住民達は敵が来る前に、逃げたか殺されたのかどうなのかはわからなかった。
女性が嬲られた形跡もない。そもそも人がいない。
焼き殺してしまったか、そう心配すると同時にもう一つの心配事が起こる。
「おい。聖女が消えたぞ」
思っていない出来事だった。