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異世界戦記  作者: トマト
百年戦争
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百年戦争

騎士達と一緒に次の戦場へと向かう。特務隊は先頭に進む。もちろん車だから。騎士達との同じペースでアクセルを踏む。ドライバー以外は全員寝た。警戒というのは眼中になかったからだ。機銃を遠隔操作に繋げとけばAIが判断して攻撃をする。だから皆は寝た。


だが楽あれば苦ありということわざがあるように我々も苦が迫った。


「この道は車ではいけないな」

その道は狭路で、装甲車の幅では通行ができないとわかったからだ通れたとしても坂でぬかるんでいる。足を取られたら時間をとってしまう。

足を止める特務隊。騎士達に先に行ってもらうよう言った。

だが騎士達はこれより先の森はガイドが案内人がいないと険しい道だと言った。

ガイドができるのは黒瀬ただ1人であった。


「いや、俺だけでいくよ」


「いや待て待て俺たちもいくよ」

トムが言う。


「隊長。二手に分かれよう」

ヴォルフが言う。


「この先敵国に侵攻します。いつ敵の襲撃が来るかわかりません。我々特務隊が生き残っても騎士達が全滅すれば勝ち目はないです。騎士もすぐに臨戦体制は取れません。我々が護衛しなくては」


「よし。私は歩こう。aとbと瀧とエラついて来てくれ他のものは車に乗ってくれ」

ジョンは先人を切って歩き始める。


「いや待ってよ隊長。隊長なんだから車に乗りなよ」

佐々木が言う。その言葉に何人か頷く。


「ジョン。今は将校、何人もいるんだ。昔とは違う」

結城がいう。ジョンはみんなの声に賛同し車に乗り込んだ。


「各車両2人ずつ乗れ遠隔操作はオンにしとけ」


「地図から見ると結構大回りだな」

ウィルが言う。パネルを見て地図を見る。目の前にあるでかい森を大きく迂回しなければならない。


「おおよそ2時間後に合流だな」

リチャードが言う。


「あとあれなんだがそろそろ燃料補給しないとな」

トムが言う。


「トムどんぐらいかかる?」

ネイサンが言う。


「1両20分少々かかる。ガソリンとは違うからな」

トムが言う。


「時間かかるな。歩行はどんぐらいかかる?」


「このペースだったら4時間か5時間。まぁ遅れるかも」

黒瀬が言う。水筒に入れた水を飲む。


「よーし出発だ。特務隊達は休憩できたか?」

騎士の団長が言う。皆はうなずいてそれぞれに分かれた。


歩いていくのは

黒瀬、ネイサン、力、ジャック、ガブリエル、瀧、佐々木、ウィル、更級、結城、テンジン、フローラ、アレクだった。弾薬とかの最低限のものしかリュックに積まなかった。

あとは歩いていく。

皆は体力は騎士以上だ。皆はスパルタのような戦士達だ。

車組は急いで迂回するそして給油できそうな場所を探す。


「この森を抜ければすぐに盆地に入るそのまままっすぐ行けば目的地だ」

黒瀬は言う。


つづら折り、いわばヘアピンカーブをが続く。騎士達もウマ達もそして特務隊もキツさが汗に伝わる。

てっぺんまで登った黒瀬は一旦集団を止まらせる。周囲の確認のためだ。双眼鏡を出してあたりを見渡す。


「なんかいるのか?」


「いや、敵さんならここを襲撃ポイントにするとおもんだがどう?」

窪んだ土地で周囲はやたらと高い。そして木々があるため、敵見つけにくい。安全は確認できた。特務隊が先頭になって前に進む。

ゾロゾロとしたからくる騎士達。

騎士団長は一旦ここで休憩を入れると言った。

皆は疲れ果て座り込む。だが特務隊は外側の円になって周囲を警戒する。


「森の中に入るか?」

ガブリエルが言う。


「いや、まてバラバラで探しても意味はない」

佐々木が言う。


黒瀬は早くここから出ようと騎士団長に催促する。だが皆の顔を見れば、疲れている。

騎士が使う防具は普通、見習いなどにもたしているだが今回は出来るだけ余分な人数を減らし騎士団長でさえ自分の防具を運んでいるのだ。そうすればわかるだろう。いつもより疲れるのだ。

そして黒瀬の不安は的中する。左右の森から弦に矢筈をかけてこちらに向けている敵兵と前方から勢いよく騎馬に乗った騎士達が向かって来た。あたりを全員周囲を囲まれた。


「やめろ撃つな」

佐々木や結城が言う。黒瀬は正面の敵の中で1番偉い人であろう人物と睨み合わせになる。

敵の騎士は馬から降りて黒瀬に近づく。その騎士は黒瀬と同じような防具は黒く塗りつぶされていていかにも暗黒にあふれていた。

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