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異世界戦記  作者: トマト
百年戦争
172/200

百年戦争

騎士達と会話をしたが、驚きの連続であった。

皆、8歳から小姓となって使え15歳で見習いとなり、20歳前後で一人前の騎士となるそして主君からの叙任を受けると言う。


「貴方はいつから戦士になれるんだ?」


「18からだ」

騎士達のざわめく声が聞こえる


「そんなに遅くていいのか。剣術、乗馬、武器や防具の修理は?」


「身の周りの世話はしないのか?」


「剣術なんてものはない。兵士は全てこれさ」

小銃を出す。


「これを使う訓練が主だ。あとは体力トレーニングとか」


「車を乗るのはそっから先だな。銃が使えなければ意味がない」


「身の周りの世話なんてしないさ。生きているだけで精一杯なのに世話をしている暇はない」


「場所が違うだけでここまで違うとは面白い」

騎士は言う。


「君たちが来ている防具は軽いのか?」


「時代を追うごとに軽くなっていた昔は貴方達騎士達と同じ格好をしていた。だが銃の登場によって変わっていった。いずれこの国もなるかもしれない」


「貴方達の騎士はどうなったんですか?」


「いなくなった。そして平民や農民も兵士として加わった。兵器も進歩して刃を向ける争いはなくなり銃が出て来てやがて大砲や大量殺戮兵器が登場して戦争はもっと残酷になっていく」


「この国もいずれですか?」

ジャンヌが言う。騎士達は振り向く。



「平和に過ごしてくぐればな」

スープを飲むジョン。

いずれこの国もまた戦乱に飲み込まれるだろう。この世界はあっちの世界と同じで異世界だろうと戦争をしたい奴はごろっといる。恐怖や欲などで戦争をしてしまう者もいるだろう。



そんな中、我々は何をしたらいいのだろうか、参加するべきなのか、止めるべきなのか、経験を説いた方がいいのだろうか。

いずれにせよ人間は戦争をやめられない。やめたくてもやめられない3大欲求と同じで人間に引っ付いているのだろう。

まだ止められるチャンスはあるのだろう。我々のような異世界から来た先進国なんてものは破滅して、平和な世界に戻るのが1番なんだろうか。


たかが30人も満たない特務隊がこの世界に首を突っ込んでいいのだろうか。

何も解決はできない。できるのは圧倒的な力で敵を黙らせることくらいだろうか。さらに混沌を巻き起こすのではないだろうか。

戦争を知らない国に我々が介入してこの世界を戦乱へと巻き込んでいるのではないかそう考えると、夜も寝付けはない。


まだ夏ではないからか暑くもなければ寒くもないいい季節だ。でも何故か寝苦しい。夜は寝る時間となれば朝は関係なく迎えることになる。

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