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異世界戦記  作者: トマト
猛獣狩り
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猛獣狩り

今回の被害は50人ぐらいの村のうち13人の子供が喰われた。その結果2点が挙げられた。

まず1。あの銃弾の中驚異的な復活を果たして復讐に現れたこと。

その2あの化け物とはまた別の生き物がいるということだ。


「以上この2点だ。我々はただ刺激をしてしまったようだ。今日は森に入る」


今日はあいにくの雨だ。だが雨が降ると匂いがかき消される。それを狙っての踏切だった。


ダイヤモンド型になって入る。現代とは違って本当に手付かずの森だ。倒木もあるし誰かが歩いた道というのはなかった。

雨衣は着てるが手袋はもう濡れている。雨の音しかしない。

gps頼りに進んでいった。休憩はできない、なにしろ早く終わらせたいからだ。

森の中腹までくるが一向に手がかりなんてなかった足跡や糞尿もない。


「一旦この方向から森を出て車の位置まで帰ろう」

トムが言う。


面白いことに動物なんていなかった。草食動物なんかとか現れていいと思ってた。


「化け物がうろちょろしてるから出ないでは?」


「そんなことあるのかよ」


「オオカミもいないね」


「そういえばそうだ」


もう一回あたりを見渡す誰もいない。生き物も。


「もしかしたら動物みたいに縄張りがあるのではなく。そもそもあの化け物が一つの森を支配してるって仮定すると」


「ここがあいつの縄張りか...」


そう思った時さっきまでなかった周りからの視線が感じられた。


「身震いがするぜ」


「日本人特有の武者震いってやつか?」


「かっこよく言えばそう」


斜面にかかる。これを降りれば森から出る。雨は斜面を通って川のように流れている。

靴は湿っている。

森を出ようとその時の太い男性の叫び声が聞こえた。それは西の方向からで遠くはなかった。つまり襲われたってことだ。


「おい急ぐぞ」

5人は有り余ったエネルギーを使って銃床を脇に挟んで銃口を上に向けて足場の悪い森の中を颯爽と走る。息は絶えない。

1人の男性が倒れていてもう1人はその男に付き添っていた。

宮殿で見たハンターだった。やはりこの森にいるとわかっていての行動であろう。


「大丈夫か?」

トムは言う。


もがき苦しむ男性。左足を丸ごと持っていかれて欠損していた。太ももの四分の一まで持っていかれている。


「キャットで締めるから、我慢してよ。ハンナ手貸して」

力とハンナは治療にかかる。


「あの化け物か?」

ジャックが言う。


「いや、俺は見ていない。気づいたら相棒が喰われてた。クソッ。今回は手強すぎる」


「1.2.3」

力は思いっきりキャットで止血する。男性はさらに呻き声をあげる。切断面にバンテージを張って切断面を包み込んだ。


そしてほかに損傷がないか見るが腹を確認すると左肋骨が折れているようだそのせいで内出血を起こしているみたいだ。

そのほか3人はあたりを警戒する。


「トム。さっさと連れ出さないとこいつ死ぬぞ」

力がそう判断した。瀧みたいな医者ではないが前線での最大限の治療は皆習得している。


「どのくらい持つ?」


「いいとこ20分。災厄10分」


「担架ないですよ。どうしましょう?」

清水が言う。


「力もてるか?」

トムが提案する。


「そう思って荷物は下ろしてるよ」

男性を担ぎ上げる。荷物をもう1人の男性とハンナに預けて力は片手でも撃てるmp40だけ持った。


「急いで離脱するぞ」

さっき来た道をそそくさに出る。だがさっきとは違って獣の殺気が感じられる。


「来るぞ急げ走れ!!」

声を荒げるトム。

しんがりはジャックだった。ジャックは一瞬背後を振り返る。そうやつはいた。どのくらいの距離と言えばかなり遠いが、小銃の射程圏内だ。


今回は長物ライフルを持ってきてきない。マークマンライフルで対策しただがサニーの新型ライフルだ。米軍や日本軍とは違う。


森の中で響く発砲音。それを見向きもせずせっせか走る。


「方向は?」

トムが言う。


「多分6時」

ジャックが返答する。


清水もマシンピストルを取り出して発砲する。

トムも闇雲に撃つ弾が木や藪を削り、木屑が舞う。


森を出た途端。トムは手榴弾を一個森に投げた。


「まだだ走れ」

トムは言う。森から出ても化け物は出てくる。爆心地から離れたから衝撃や破片は飛んでこなかったが早急にもこの男性を処理しなかればならない。たまたま通った馬車を無理矢理止めさせ負傷した男性とその相棒を医療ができる村まで向かわせた。



そのあと負傷した男性の命は助かったがハンターとしての人生は終わりを告げた。

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