座標
「そういえばそんな感じだったな」
「黒瀬全然覚えてない。最悪だよここまで話してやったのに」
「そのあとは?」
「またどっかで話すよ。てっ覚えてないかい」
「話したら思い出すよ」
「てかそろそろじゃないか?」
ポイントはすぐそこであった。
「宝物ね。あるわけないか」
だが掘り返した跡がある。手で少し掘ると宝箱が見事にある。金属のお菓子いれのようである。
中は色違いのかんざし、紙、そして本である。本といっても我々が探している本ではない。しかも読めない。古びてるとかじゃなかった。解読不能な言語って奴。
「准尉わかる?」
「調べてみないとわからないな。それに持ち帰るのは無しにしよう」
特務隊のデータベースに移すことにした。369ページに及ぶ本を一文字も漏らすことなく最新技術によって写された。
そして問題であるかんざしもデータを保存して本部へと転送させた。
「これでよしっとだな。でどうする?」
「帰ってデータを見てまたどっかに行くだろうな」
やけに一瞬風が強くなる。風と共に殺気が2人の感性を突く。
「やっぱり罠か?」
「かもな。准尉武器は?」
「あー持ってる」
リュックから即座にプレートキャリアに変わりそこに拳銃と新型のサブマシンガンを取り付けていた。サニから貰ったものだ。
「黒瀬は刀だけか?」
「心配するな拳銃もある」
「右からだ」
右からというか塹壕の上からだった。
「こちとら刀やぞ。ぶっ殺す」
「私に刃先を向けるなよ」
敵は何ら黒く。怪物だといっていいだろうか。
だがそんなのはお構い無しだ。全員殺す。
右から来たと思えば結城の方からも接敵した。
「おいおいこれたま..弾足りるのか」
「登って応戦だ」
「登れねぇ」
結城は包む塹壕は足をかける場所なんてなかった。登ってる間にも敵に隙を見してしまうからだ。
「准尉。こっち来て」
黒瀬が呼ぶ。登りやすいように少し屈んだ姿勢だった。
「よしふむぞ」
黒瀬の太もも肩を踏み台にして飛ぶ。そしてそのまま1人と敵に飛び蹴りをした。
「おい敵はあと五人だ右からもくるぞ」
「おうよ」
塹壕から飛び1人2人を斬る。
結城は拳銃に切り替え倒す。残っていた5人を倒し終わった。
「大丈夫か准尉」
「左太ももをかすったわクソッタレめ」
結城は思いっきり敵の死体を蹴る。
「そうゆう人間だっけ准尉って」
「痛いもんはいてぇ。私も不死身になろうかな」
「痛覚はなくならないぞ」




