序開
これはジョン•スミス大佐以下十数名の隊員がこの異世界から帰還するまでの話である。
第1章
〜〜〜序開〜〜〜
02:00時
今回の作戦は解放戦線の潜伏拠点に突入して、あるものを奪取すること。非戦闘員の存在が確認されているため、誤射には注意されたい。
「こちら、トリガー1配置完了」
「エコー1了解」
「こちらダガー1侵入を開始する」
ダガー1の4人組は南側から侵入して、二階に梯子をかけ、突入した。
エコー1がブレーカーを落としており、建物内は暗闇に包まれている。
リビングダイニングにいた2人の敵を即座に制圧し、ダガー1は次の扉まで侵入する。だが、敵が1人ドアをあけ、この部屋に入ってきた。すぐさま取り押さえ、戦闘不能にさせる。
次は中央階段の所まで進む。そこでトリガー1と合流をした。2階から3階へと登る。3階こそ潜伏拠点として使われている。
登り終わるとすぐさま奥の部屋からトリガー1は制圧にかかる。
ダガー1は登った先、右角の部屋に入る。
右奥に1人、左には、非戦闘員がいた。すぐさま伏せさせ、黙らせる。
「クリア」
「3階フロア」
「トリガー1。了解。4階にまだいる気をつけて」
「相手は?」
「1人。自爆する可能性がある」
エコー1が忠告する。
ドアには爆破物はなく、一気に突入する。
ここのリーダーは女性でいかにも平然な態度をしていたが、右手を背中に忍ばせた瞬間、射殺した。
「こちらトリガー1。オールクリア」
「エコー1了解。5分以内に撤収完了せよ」
「トリガー1了解」
「全員片っ端から本棚を漁れ」
「ネイサン。あったぞ」
ネイサンはページを開き、中を確認する。
「ビンゴだ。トリガー1これより離脱する」
「エコー1了解。回収地点はb地点で」
翌朝
ジョン・スミス大佐は、執務室のソファーに座っている。
真夜中の作戦遂行後でも、強硬な姿勢だった。
今日面会するはずの新城大佐は少しばかりか遅れていた。新城は何かと時間にルーズだ。前回も遅れて登場したが詫びもしない。軍人としてどうなのかは同類として残念だ。
高級な執務室のドアを女性副官が開け、少し寝癖があって髪をボリボリとかきながら登場した。
「スミス大佐今日は、すまない遅れてしまった。コーヒーでも飲むかい?」
「言い訳はいい。頼まれたものは持ってきた」
「さすが我が特務隊」
「直接は指揮はしてないだろ?」
「参謀にいる限りだがな」
モーニングコーヒーを飲む新城。
「でも本当に真夜中での任務遂行ご苦労。僕も決済が忙しくてね。言い訳だと思うけど2課と3課5課に顔を出して、それを本部に提出したりとかで忙しかったんだからね」
「参謀仕事なんてわからないし、やりたいとは思わない」
「だよなぁ。ブツは持ってきたのかい?」
「あぁこれだろ?」
スミスは本を渡す。
「そうそうこれこれ、ようやく一歩前進って感じ」
「これはなんなんだ。文字を見てもデタラメに書いたか、滅亡した文明文字とかか?。まさか遺物のために出動させたわけじゃないだろうな?」
「いやいや、違う違う。遺物だけども、こいつは鍵だ」
「なんの鍵だ?」
「この世界から出るための鍵だよ」
「本当なのかその本が?」
「そうだよ。だけど後20冊必要なんだ」
「なんでそんなにあるんだよせめて8個だろ」
「アニメの見過ぎだよスミス大佐。異世界でもそんな甘くはないみたいだ」
「他の本の場所は掴めてるのか?」
「いやいや、全然これっぽっちも、なんなら情報が欲しいぐらいだよ」
スミス大佐は呆れた顔をする。
「スミス大佐。この本はこの国ができて、特務隊が新設されてから、今に至るまでずっと探して求めてきたんだ。ようやく9代目にして1冊手に入れたんだから、偉業だと思うよ」
「先代が探してないだけだろ?」
「戦争があったからどうだったかは明白ではないけど、今ここに1冊あるのは事実だ」
「これからの特務隊の任務はこの本をずっと探し続けるのか?一生?」
「見つかったという情報があったら大佐に連絡する。その代わりに、特務隊全員で対処してほしい」
「なんでだ?」
「この本は我々以外にも欲しがってる奴はたくさんいる。米軍最強特殊部隊編成でも、太刀打ちできない奴らも今後出てくるはず、特務隊の増強と兵器の更新を急ピッチで更新させている」
「人が増えるのか?聞いてないぞ」
「人外を対処できる人が後、何にか欲しいね。銃だけではなく、なんかこうパンチとか拳とか剣でバサーンってできる奴がいるといいね」
「具体的でわかったよ子供と喋ってるみたいで」
「だろ?。そういえば新しく来る。星野くんどうだい?」
「まだ顔を合わせてないからなんともいえないが期待はしている」
「でもすごいね、経歴を見ると特殊部隊経験はなし、ただ異世界人ってだけで採用するなんてなんかあったのか?」
「私の参考する事項は仲間を尊重して任務を遂行できるなら拒まないそうやって先代は去っていった。この代で終わらす。全ての悪を」
「そうか大佐。また今度話そう。星野によろしくな」
スミス大佐は出て行く。そして特務隊の本部へと向かう。
本部と言っても、コンテナとガレージを積み木みたいに重ねただけの部署だ。
夜中の作戦参加した人員については休養をとらせ、残りのメンバーで星野を出迎える予定だ。
「なんで黒瀬いるんだ」
「助けてくれよぉぉ〜書類がおわらねぇぇよ〜」
「お前まだやってるのか、いい加減終わらせろ」
「頼むよトム手伝ってくれよ〜」
黒瀬はいう。
「無理だ自分で片付けろ」
「全員身なりと、部屋を片付けるように。新隊員には失望されたくはないからな」
「了解」
「それと、黒瀬とトム。11:00に新隊員を向かいに行ってくれ」
「俺、昨日参加したんだけど」
トムが言う。
「それはお前が勝手に参加したからだろ?予定組んでるんだから文句言うな」
結城が言う。
迎えに行くギリギリの時間まで報告書の提出をしていた。他の皆は部屋を片付け、新隊員の歓迎する準備をしていた。迎えに行く場所は基地内にある飛行場である。我々がいる基地は陸軍の2番目に大きく、陸軍の全職種が揃っている司令部基地である。
だから、飛行場までも遠く車で行くことになる。
基地に信号があるぐらい交通量が多く、碁盤目のように区切りられている。
「て、何で俺も迎えに来なきゃいかんの?俺だって仕事があるんだが?」
黒瀬は助手席で腕を組んで愚痴を言う。
「同じ日本人だからだろ?歳も近いし。それに歓迎会の準備なんて黒瀬できるのか?」
トムが言う
それなら迎えに行くほうが楽なのか。
「それに、時代も同じなんだし仲良くやってくれよな女性なら尚更だぞ」
トムが言う
「おいでも女だぜ。またどうせ死ぬかついて来れなくてやめるかもしれないんだぞ」
黒瀬が言う
「お前はそうやって女性を判断しやがって、フェイクや更科だって仕事こなしてるじゃないか?」
トムが言う
「更科は別だ。それにフェイクは佐官だろ?」
黒瀬が言う
「とりあえず彼女の目の前でそうゆう態度はダメだぞ」
トムが言う
「仕方ないな、まぁ日本人なら話しやすいな」と腹を決めたかのような黒瀬だっだ。
一方その頃新隊員は.....
私はどこの部隊に配属なんだろうか?と心配する。
何だよこの特務隊って。どこの職種なんだと
騙されてるのかと気持ちが芽生える。
そして私は成績が悪かったのかと私に腹が立つそして私を責めたい。
異世界から来たが普通、異世界から来たらチートでみんなからチヤホヤされてのんびりと暮らすはずなのになのに何で。
椅子に座って待ってるが頭を下げて気づけば涙目で同期にも誰にも見せなくはなかった。
そして彼らは突然と現れて、転機が訪れたとこのときは思ってなかった。
「星野隊員入るかね星野隊員〜」
と声をかけてくれた涙目を見せないで涙を拭いてハイと返事をした。
そこには黒い服に黒いコートに日本刀を携えた日本人と米兵だった。特務隊がますますわからなくなってきた。
「星野上等兵。荷物は?」
と米兵が私の荷物を持って車へ運んで行ってくれた。
「お前が星野だね。よろしく黒瀬だ」
「よろしくおねがいします」
と握手を交わす
「あっちにいるのがトムだ。ちなみにトムは海兵隊のコマンドだ」
と豪語する。
「はぁそうなんですか」
「さぁ行こう。みんなが歓迎している」
と黒瀬は両手を横に広げた。黒いコートを着ているせいかまるで死神が手招きしているのような感じであるが.....
「特務隊か?まぁ便利屋ってところだ」
黒瀬が言う。
「主な任務は..何をするのでしょうか?」
「様々って感じだ。なんでもやるぞ。駆除にオカルトに傭兵に戦争に」
「星野は怪異とか神話とか信じる方なのか?」
「はい。信じてはいますが」
「怪異や化物を退治することもあるからな」
黒瀬は外を見る
「本来の目的は、異世界から脱出する方法を模索してるんだが」
しかし、私に何ができると思う?目標もなかった。
「着いたぞここが特務隊の建物だ」
そうトムが案内をしてくれた黒瀬は荷物を持ってくれた
「はじめまして私が特務隊隊長のジョン・スミス大佐だよろしく。」
大佐は流暢な日本語で挨拶を交わし挨拶にとっては寛大なハグで迎えてくれた。
「はじめまして星野です」
その他の隊員たちは拍手喝采と共に星野のを迎え入れた。
「今日は荷物の整理とかで終わるししかも今日は金曜だ土日は休んで月曜から働いてもらう」
「よしみんな今日は歓迎会だ。多いに盛り上げよう」
ジョンが言う。
星野の前に群がる一同。星野も早く名前を覚えたいが、頭にインプットされない。
「はいはい。おしゃべりはそこまでにして星野上等兵。部屋に案内してもらいなさい」
フェイクが言う。
黒瀬の案内で、自分の部屋へと向かう。一人一部屋用意されており、プライベートに関しては保たれている。
「月曜日は何すればいいんですか?」
「俺の手伝いだよろしくな。後それと車運転できるか?」
「できます」
「なら月曜日は運転頼むな。身の回りの整理して18時には宴会だ。それまでにって土日あるか。土日は基地を見て回るといい。じゃあな」
黒瀬は扉をゆっくりと閉めた。閉める音を最後に、部屋は無音となった。軍隊は集団生活が当たり前だがここは違う。
日本独自の文化、教育がないこの世界。日本に似た国でこれから。第二の人生が始まる。
ブックマーク、感想、レビュー。お願いします