なにか嫌なことでもあった?
なんだか息苦しいなぁって
空を見上げた
空は青くて
遠かった
風は冷たい
太陽はつめたい
雲はのんきで
鳥が鳴いている
何か叫びたくなったけど
叫ぶ言葉が見当たらなくて
やめた
うおーでも
がおーでも
きっといいのだろうけれど
それを言う自分を想像してしまって
恥ずかしくなって
踏み出せない
限界を作るのはいつだって
自分自身だ
もやもやんとうじうじんがお友達
奴らはきっと胃の辺りに住んでいて
どっしりと構えてやがる
誰にも聞こえないように
小さな声で
こっそり「がおー」と叫んだけれど
まるで気が晴れなかった
だけど
「なにか嫌なことでもあった?」
振り向くとそこにあなたがいて
ものすごくびっくりして
あなたの涼やかな声に
それはもう動転してしまって
何にうじうじもやもやしていたかなんて
わたしはもう
すっかり
忘れてしまったよ
単純なんだ
単純なんだ
きっと
全部




