第二次大討伐とかか
東の森『深部』への一斉攻撃を仕掛けている頃
ナナ達は街道を歩きながら東の森の方から爆音や炸裂音が聞こえ
その度に穴兎が慌てて逃げたり出し野犬も音に驚き
草原にはナナ達だけがぽつんと存在していた。
街道を走る荷馬車や住民の姿も無く
ティアは不安がってナナに「なんか変ー。」と言っているのだが
ナナは東の森への大討伐再開したかな?と思い
ティアの頭を撫でながら「大丈夫でしょ。」と話していた。
護衛っぽい事をしていた時は5日間ゆっくり歩き移動していたのだが
今はナナとティアの2人という事で街道を移動しながら薬草採取をし
人の目を気にすることなく街道脇で休憩をしていた。
稀に『ロースポーツ』からの早馬の冒険者から驚かれてはしたが
何か忙しそうに駆け抜けていった。
「何か忙しそうだったね。」
「なんだろう?」
「まぁ、東の森の方から音が聞こえるからじゃない?」
「東の森・・・大討伐?」
「そそ、確かそのはず??」
「それって5日以上前に開始されてるから・・・まだ終わらない?」
「もしかしたら失敗後の2回目とか?」
「そうなら戻ったら大変なんじゃないの。」
「そうかもしれないけど気になるし少しだけ急ごうか。」
「はい、薬草採取はテキパキして歩く速度は駆け足で?」
「そそ、急ぎながら速く動こう!」
「はいな!」
ナナ達は先程と違い『身体強化』『速度強化』を唱え
草原を縦横無尽に駆けながら採取をしては薬草を見つけて採取を繰り返していく。
それでも『ロースポーツ』に到着したのは街の門に怪我人を運びこまれている
何とも忙しい場面に遭遇し門番からは
「危ないから急いで街に入りなさい!」
「怪我人が運ばれるから手伝ってくれ!」
矢継ぎ早に色々言われナナ達はコクリと頷き
ナナは怪我をした者を背負いながら
「それでどこへ運べば?」
「冒険者ギルドへお願いする、簡易の治療所になってるはずだ。」
「ギルドですね、了解です。」
ナナは再び『身体強化』を唱えギルドへ急ぐ
ティアはナナの後ろを走りながら街の様子を見ながら
「やっぱり街全体がおかしい。」
「それに見かけない人が多くいるし・・・。」
「はぁはぁはぁ、第二次大討伐中だからな。」
「大討伐終わってなかった・・・。」
「第二次ですか・・・それで戦況は?」
「はぁはぁはぁはぁ、芳しくない。早く治して戻らなくては。」
「急ぎましょう。」
「あぁ!」
背負った怪我人は苦しそうに息をしているので
ナナは駆ける速度を上げながらギルドへ急ぐ。
久しぶりの冒険者ギルドは『治療所』という立て看板があったり
ギルドの前には装備の替えが並べられていたり
武器の補修用に簡易の鍛冶場が出来上がっている。
「軟鉄の鎧は品切れだ!変わりに重いが鉄の鎧を使ってくれ!」
「すまん、助かる!!」
「両手剣の補修完了したぞ!次の剣を持ってこい!!」
「ダメな装備は破棄して補修かのな物だけを直すか作りなおせ!」
ギルドの前で怪我を治した者達が再び装備を手にし
急ぎ戦場へ戻る姿を目にしギルドへ駆け込む。
ギルド内では怪我人に回復魔法を唱える者
ポーションを配布して怪我を治している者
重傷者は包帯が巻かれ床に臥せる者
その中で教会の神父や修道女は魔法を唱え
次々と怪我人を治療しては魔力枯渇なのかきつそうである。
ナナはギルドの受付嬢に「怪我人です。」とだけ告げ
神父さんにいる方へ歩いていく。
「すいません、お願いします。」
「はい、イスに座らせて下さい。」
ナナは怪我をして苦しそうにしている者をイスに座らせ
少し離れて見ていると神父さんが手をかざすと
苦しそうにしていた者の呼吸が落ち着き眠り始める。
「ふぅ、これで大丈夫です。あなた達もお疲れまさです。」
「いえいえ、お疲れ様です。彼はこのままで?」
「その内起きると思いますので・・・そのままで大丈夫ですよ。」
「なるほど・・・?」
「では、私はこれで。」
「ありがとう。」
ナナは忙しそうな神父さんにペコリ頭を下げお礼をする。
神父さんは微笑みながら頭を下げ次の怪我人の治療へ向かう。
暫らくギルド内の様子を見ているとティアがナナに
「薬草納品しちゃおう。ここ忙しそうで邪魔になる。」
「そうだね、邪魔しちゃダメだ。」
ナナ達は受付嬢の方へ行き話しかけようとしていると
受付嬢の方からナナを確認し1枚の個別依頼書を取り出し
「ナナさんの久しぶりです。突然ですがナナさん達に個別依頼のお願いがあります。」
「はー。」
「ん?」
「聖王国から大討伐に参加する教会からの依頼となっております。」
「聖王国ですか・・・大討伐参加??」
「教会から依頼ですか・・・?」
「はい、そのようです。10日前に個別依頼がありましたが・・・。」
「10日前なら個別依頼は自然に破棄か消滅ですか?」
「いえ、どうやら一度ナナさんに依頼についてお話をしたいと。」
「それで個別依頼の内容は?」
「教会からの個別依頼の内容は『護衛』だそうです。」
「あのランクEでは護衛依頼は対象外の筈では?」
「はい、それは教会側も理解をしていたのですが・・・どうしてもお願いしたいと。」
「まぁ、護衛依頼うんぬんよりも一度話して見ますか。」
「あのいいんですか?多分ですが教会関係者と話せば断るのは難しいかと?」
「その時はティアを連れて逃げます。」
「とんずら~」
「あの護衛対象は決まっているんですか?」
ナナの質問に受付嬢はナナとティアに手招きし小声で『聖女候補生です。』
ナナとティアは『聖女候補生』という人を知らないので
2人とも首を傾げながら「「誰?」」と小声で話すと
受付嬢は小声で『教会の偉い人です。』と言うと
ナナとティアは「「あー、偉い人かー。」」と思い
「偉い人の護衛ならギルドに匿えばいいのでは?」
「偉い人がこんなところに来ちゃダメ。」
「あの今回はそういう訳にもいかないようで・・・
それで一度お会いして話をする方向で進めても良いですか?」
「「はい、まずお話しましょ。」」
「それではギルドの1階は治療所と化してますので
ギルド2階の会議室で待ってて貰っていいですか?」
「2階の会議室・・・どこかわからないのですが?」
「階段を上がって右手の部屋です。
『会議室』とプレートが入口に掛かってます。」
「わかりました。あ、それと薬草の納品をお願いします。」
「それではここに・・・は、邪魔になりますから
向こうの部屋で薬草の手続きをしましょう。」
「はい。」
受付嬢の案内のもと初めて入る部屋で薬草を納めるのだが
薬草10本1束の物が147束を納め報酬を受け取るのだが
受付嬢から東の森の大討伐中と言う事で追加で大量の薬草が手に入り
薬草は急ぎポーション調合へまわされる。
「まさか大量に薬草を持ち込んでくるとは・・・
この数日ナナさん達はどちらへ行ってたんですか?
差し支えなければ教えて貰っても宜しいでしょうか?」
「少し前に街道を移動している住民達に遭遇しまして
野犬に襲われるのを助けたまでは良かったんですが
気が付けば住民達と他の冒険者と一緒に南の街まで護衛っぽことを・・・。」
「野犬が群れで襲ってくるから大量の毛皮でうまうまだった。
「あー、なるほどナナさん達が街にいなかった訳を今知りました。
冒険者ギルドとしては住民の安全に護送していただきありがとうございます。
街を離れる者達が多くいるのはギルドとしても把握していましたが
住民達にも護衛依頼をお願いする者がいない訳では無かったのです。
護衛依頼をお願いするだけの余裕がない者もいる訳でして・・・
今回のナナさんのやった事はギルドとしては表立って推奨する事は出来ませんが
冒険者ギルドの一員として感謝したいと思います。
『住民達の護衛ありがとうございます。』」
受付嬢は深々と頭を下げナナ達に感謝の言葉を送る。
ナナとティアは少し照れながら「気にすんな!」とだけ言い
「それでは会議室へ案内します。」と受付嬢の案内で会議室へ向かう。
会議室の手前で「では、この部屋でお待ち下さい。」
「待っていればいいの?」
「はい、すぐにお呼びします。」
「ここで飲食は?」
「おなかぺこぺこー。」
「この部屋は飲食可能です。食事をしながらお待ちください。」
そう言って受付嬢は階段を降りていく。
ナナとティアは出来あいの料理・・・アリスさんの手料理をテーブルに並べ
2人は手を合わせて「「いただきます。」」とアリスさんにお礼を行ってから食べ始める。
「草原で食べる食事も美味しいけど部屋の中で食べても美味しいね。」
「うん、ゆっくりまったり食事美味しい~。」
「煮込み料理も炒め物も美味しすぎ。」
「大蛙の唐揚げも絶品だ。」
「酒の肴に最適と聞いた気が・・・。」
「一角兎の串焼きも美味いな・・・穴兎も美味しいがこれもまた。」
「こっちの野菜スープも美味しいよ?」
「あぁー、野菜と肉をバランスよく調理してある。」
「美味しすぎて食べ過ぎちゃう。」
「これから昼寝は出来そうにないし・・・寝ないように気をつけような。」
「・・・はい。」
美味しいから食べ過ぎる・・・そう思いながらも食べる手を止めない2人だった。
食事も終わりまったりお茶を飲んでいるとコンコンと会議室の扉をノックする音が聞こえ。
年配の神父と修道服を着た小さな子供が入ってきた。
会議室に入るなり神父の方から
「初めまして聖王教会のシルバと言います。
教会からの個別依頼の件でお願いに参りました。」
「はじめまして、マリアです。」
ナナ達に向かってペコリと頭を下げてきたので
ナナ達も立ち上がり頭を下げてから
「初めましてナナです。こちらがティアです。」
「初めましてティアです。」
「立って話すのも疲れますし座って話をしましょう。」
「それじゃ、お茶の準備をしますね。」
ティアはそう言って2人の分のお茶の準備を始める。
神父のシルバさんとマリアはティアがお茶を淹れる様子を見つめながら
ナナの対面のイスに座り「お茶をどうぞ。」と2人の前にカップを置き
ナナの隣に座りお茶を飲み「ほー」とまったりしてきたので
「それで個別依頼と言う事でしたが?」
ナナが話を進めるとシルバさんの方から今回の依頼について説明が始まる。
聖王国教会の『聖女』が数日前に『神託』を授かったのが事の顛末であった。
『ロースポーツ』東の森へ向かう『聖女候補生』の護衛に冒険者を雇う
最初の段階で神託にあった冒険者を人となりを知り実績を聞き
教会は神託通り個別依頼を決定したのだが
『ロースポーツ』に到着してもナナさん達が不在で神託を叶える事が出来ないと考えていたら
数時間前にナナさん達がギルドに戻ってきた事を知り
急ぎナナさん達に会うためにお話をする為にやって来たと言う。
「あの神託受けたとお聞きしましたが・・・。」
「はい、月の神ルナテイク様からの神託だったと・・・。」
「聖女様は月の神ルナテイク様の・・・?」
「そうです、月の神ルナテイク様の聖女であり巫女でもあります。
この子も月の神ルナテイク様の聖女候補生であり巫女見習いです。」
シルバさんは隣に座り緊張しているマリアを見ながら話すのだが
当のマリアは緊張しているのかカタカタと震えている。
月の神ルナテイク様と聞き『魔法工房』にいるルナさんの事を思い出し
『神託なんかしなくても助けるのに・・。』と考えながらも
「あー、んー、そういう事なら良いですよ。
個別依頼の件をお受けします。」「お受けします。」
ナナとティは月の神ルナテイク様と聞き
『ナナはしょうがないなぁ。』と心の中でつぶやき
ティアは『ナナがやるなら頑張ろう!』と心の中で叫ぶ!
それを聞きシルバさんとマリアは「「よかったー。」」と安心し
「それで聖女候補生の護衛と言う事ですが何をすれば?」
「本来であれば東の森への大討伐に参加するはずだったのですが・・・。」
「大討伐に参加ですか・・・結構な数の怪我人が運ばれてますが大丈夫なんですか?」
「現状ではギリギリだと言う話ですが・・・もしもの時はマリア様を連れて逃げて下さい。
彼女は初めての遠征と言う事で大討伐に参加はしましたが・・・。」
「遠征と言うか大討伐が初めての参加ではきつくないですか?」
「こればかりは変えようがなく・・・しょうがなく。」
「では、個別依頼の内容はマリア様を護り逃がすで?」
「宜しくお願いします。」
「マリア様は治療所で治療行為の方は・・・?」
「マリア様の魔力ギリギリまで回復魔法を唱え自然回復を繰り返し行っています。
今は魔力の自然回復中ですから午後から再び治療所で魔法を唱える予定です。」
「・・・もう少しで回復魔法を唱えます。」
緊張しながらもナナの目を見ながらマリアが話し
ナナはマジックポーションをテーブルに置きながら
「教会ではマジックポーションの使用は?」
「大討伐の参加者に全て持たせてしまい自然回復しか術がなく。」
「それなら手持ちのマジックポーションを教会にお布施として納めます。」
「え、いや、そういう訳には・・・。」
シルバさんの話を遮るようにナナはテーブルにマジックポーションを並べはじめる。
ティアもリュックからマジックポーションを一緒に並べ
テーブルの上にはマジックポーションがキッチリ30本置いてから
「これしか無いですが使って下さい。」
「あのこれ程の量を所持しているとは・・・ナナさんは何者なんですか?」
「ランクEの冒険者ですよ。」
「普通の冒険者ですー。」
次の瞬間ギルド全体に衝撃が振動が建物を揺らし
ナナは会議室の窓から外を見ると東の森の方向から黒い煙が目視で確認できた。
『範囲感知』で東の森の方向の反応を確認すると
何かが近づきつつありその周囲の冒険者らしき者達が戦い倒されているのを知る。
「ヤバい予感しかしないな・・・。東の森での戦闘のはずだが??」
「どうする迎え撃つ?」
「ダメです、マリア様をお守り下さい。」
シルバさんの焦った様子を見ながら護衛は優先か・・・それならどうする。
ティアは弓を肩にかけ矢筒を取り出し東の森の方を見つめる。
「あまり時間がないよ。倒すのも逃げるのも難しくなる。」
「逃げるのは冒険者としては失格っぽいよね。」
「戦うにしろ負けるのはイヤだな。」
「勝てるように考える必要があるか・・・。」
「この矢では難しいかな・・・。」
ティアは矢筒の矢を1本取り出し不利な戦況を感じ取り
ナナもまた矢筒の矢で見ながらシルバさんに話しかける。
「店売りの矢ですか・・・大討伐とはいえ魔のモノとの戦いには不向きですね。
本来なら聖属性の矢でもあればいいのですが・・・。」
「聖属性の矢ですか・・・武器屋でも道具屋でも見た事ないけど?」
「教会の神父か修道士が付加魔法にて加工されるので
ある意味世に出回るのは珍しい一品ではありますが・・・。」
「神父か修道士の付加魔法か・・・シルバさんやマリア様は付加魔法の方は?」
「習得はしてはすがLvが低いんです。数多く加工するのは・・・。」
「わたしも修得してますがLvが・・・。」
「それでも修得しているのならこの矢筒に付加魔法をお願い出来ますか?」
「出来るとは思いますが・・・少し時間を頂いても?」
「お願いします。」
「こっちも矢筒もお願いします!」
「では、ティアさんの矢筒は私が。」
ナナ専用の矢筒はマリアが担当し、ティアの矢筒はシルバが担当し
付加魔法を用い聖属性の矢筒に仕上げていく。
普通の見た目だった矢筒は付加魔法により・・・その姿を変えていく。
マリアとシルバさんは自身の付加魔法のLvが低く上手く魔法が成功するか不安だったのだが
2人の予想よりも速く付加魔法が成功し完成した矢筒を手にし
「付加魔法・・・成功した。
修得したLvでは成功率が低いはずなのに・・・何故?」
「わたしもです。成功しました・・・これまで失敗続きだったはずなのに。」
「私の魔法で矢筒が姿を変えたのか・・・信じられん。」
「はい、信じられません。これをわたしが・・・。」
付加魔法で聖属性の矢筒に姿を変えた物を手にし
シルバさんとマリアが魔法の成功に身体を震わせている。
矢筒をふるえる手でナナとティアに渡しイスに深く座り
「これなら東の森の第二次大討伐でも戦えるはずです。
出来ればマリア様の護衛をお願いしたいのですが・・・・。」
「わたしとしては聖属性の矢筒をもって戦ってほしいのです。」
「それでは神託の護衛が・・・。」
「あのお二人の側にいれば護衛として成り立つのでは?」
「まずは戦況を知る必要があるし防壁の上に行こう。」
「はい。」
「お供します!」
ナナとティアは弓を肩にかけ矢筒を背負い走りだす。
マリアも負けじと走りだすと慌てて様子でシルバさんも追いかけてくる。
以前ギルド内には負傷者が溢れだしギルド内に収まらない怪我人はギルド前で治療している。
負傷者が多すぎる為に回復が追い付かず神父や修道士が対応に追われている。
『ロースポーツ』の入り口である扉は全開しており
ナナ達の見える範囲で聖騎士団と紅い姿のナニカが戦っているのが確認できた。
ナニカの攻撃で聖騎士達がふっ飛ばされ防壁が破壊され瓦礫が街の中に降ってくる。
ナナは降り注ぐ瓦礫から護るように結界魔法を展開し
ティアは周囲に魔法障壁を張っているし
神父や修道士に加え冒険者達も降り注ぐ瓦礫を防ぐために魔法を展開する。
「ここは大丈夫だからティアは防壁から『アレ』の足止めして欲しい。」
「ナナはどうするの?」
「ここを護るために防壁を創るから少しの間お願いしていいかな?」
「うん、任せてー。」
ティアは『身体強化』と『速度強化』を唱えてから防壁を駆け上がり
『アレ』に弓を構え聖属性の矢筒から矢を取り出し矢を射る!
「ドォ!!!」
『アレ』に命中した1本の矢は貫通して確かな威力を発揮する。
ティアは防壁上を移動しながら次々と矢を放ち『アレ』に命中していく。
『アレ』は貫通し身体を崩しながらもティアに攻撃を続ける。
ティアは『アレ』の攻撃を先読みし防壁上を移動していく。
『アレ』が防壁上のティアに注意が向いているのを確認し
聖騎士団の面々は負傷した聖騎士を街へ運び出す。
『アレ』の攻撃で防壁が破壊され崩されていくのだが
誰一人『アレ』を止める事が出来ず聖騎士団の騎士達は体勢を整える為に陣を展開し
掲げた両手剣に聖魔法を纏いながら『アレ』に戦いを挑む。
東の森の第二次大討伐は終盤に向け動き始める。




