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転生怪盗夢に舞う  作者: マグネシウムZ
第1ー1章 神の記憶より進んでいた異世界と怪盗誕生の背景
2/27

第1話 人の話はちゃんと聞こう。質問があれば手をあげて聞こう

2話目です。少し長くなりました。

相変わらず駄文だと思いますが、どうぞ


お前は次に、『ハイハイ、テンプレテンプレ』という!

「おめでとうございます!あなたは選ばれました!」


なんだこれ?俺―――岸本海は思った。

目の前には白い髪を地面につくほど長く伸ばし、赤い瞳をした少女。


「あなたにはチャンスがあります。転生し、新たな人生を生きるチャンスが!」


―――は?何?転生?つかここどこ?

周りを見渡すと何も見えない。どうやら俺は椅子に座っているらしいがそれだけだ。わかることはそれしかない。


「さぁ、どうしますか?新たな世界で生きるか、それとも普通に成仏するか?」

「あの~」

「分かりました!では転生先の世界の説明を始めますね」


いやおいちょっと待て。俺は何も言ってないぞ。そんな俺の動揺を無視して少女は続ける。

落ち着け、考えろ。俺はどうしたんだっけ?



確か学校帰りに本屋に寄って、好きなシリーズの新刊を買って、本屋をでた。曲がり角で車が突っ込んできて目の前が真っ暗になって。



それ以降の記憶が無い。



「・・・俺は死んだのか?」


急に背筋が冷えた。すーっと胸の中に暗く重い物が落ちてくる気がした。と、同時に頭の中に様々な映像が浮かんでは消えていった。

何だかんだ言って人生17年間楽しかった。胸を張れるかと聞かれればイエスとは言えないかもだけど、かなりいい人生を送ったと思う。あれ?ってことはこれは噂に聞く異世界転生?

俺は視線を前に向ける。


「あの~聞いてます?もしもし?生きてます?あっ、死んでるからここにいるんでしたね。すいません」

ぺこりと頭をさげるこの少女が、まさか


「あなたは神様?」


すると少女は軽い口調で


「そうですよ。女神アリス。選ばれし魂を転生させる異世界の神です」

と言って笑った。


俺が呆気にとられていると自称女神は


「てか話聞いてませんでしたね!?私最初に言いましたよ?」


急に怒り始めた。


「あっ、すいません。考え事があると周りが見えなくなるんです。でも話聞いていてもジャージの女性に『私神様なんです』って言われても誰も信じないと思いますよ」


俺は謝りつつ話を展開させようとする。


「さらっと痛いとこついてきますね…。久しぶりの仕事過ぎてちゃんとした服はクローゼットの奥の奥にしまいこんだままなんですよ」

「神様なのに?どうして?」

「ちょっと前に転生させた男が狼藉を働きましてね。それがしばらくトラウマになったんです。あなたは3年ぶりぐらいの転生者ですね」


神様も大変なんだな、と俺は何となく思った。女神は話を続ける。


「さて、話を戻して、あなたはもう死んでしまいました。死因は交通事故。そして私の仕事は若くして死んだ魂を異世界へ特殊能力を付けて送ることです」

女神は大きく手を広げて続けた。


「その世界は長らく『魔王』と呼ばれる存在によって余多の危機にさらされています。あなたは転生し、『勇者』として魔王を―――」

「つまり某有名RPGみたいな世界ってことですね?」


話を遮って俺は言う。


「そうです!(たぶん)」

「おい今ぼそっとたぶんって言ったよな?どういうわけだ神様なんだろ?」

少々口調が荒くなってしまった。


「い、言ってません!」


女神はわたわたしながら反論した。そうかそっちがその気ならこっちだって。

俺は女神の目をジーっと見つめる。そして、何も言わない。


「『たぶん』なんて言ってません!大丈夫です!さぁ、さっさとそこの魔方陣に立ってください!」


女神は指を指して大きな声で言った。視線を向けるといつの間にかかなり複雑な魔方陣が書いてあった。


「分かりましたよ」

俺は大人しく指示に従う。


「そういえば、記憶は?特殊能力は?」


どこからか大きな杖をとりだした女神に聞いた。


「記憶はそのまま残ります。特殊能力は転生した時に自動的に付きます。あなたの深層心理とかそういうところをいい感じにしているので夜寝たら悪夢を見るかもしれませんが気にしないでください」


さらりと怖いことを言う女神。気にするよそれは!


「では、始めますね。『女神アリスの名において命ずる。汝、神より授かりし光を持ちて世界に安らぎを与えよ』」


女神が唱えると魔方陣が淡く光始めた。その後、一瞬の浮遊感を感じた。


「いってらっしゃい『岸本海』。新しい希望を胸に!」


この言葉を聞いた次の瞬間、目の前が真っ白になった。





目を覚ました俺が見たのは、ブランコに滑り台。

周りを見れば高層ビルが建ち並ぶコンクリートジャングル。

見慣れた蛇口があったのでひねって見ると、きれいな水が出る。

通り過ぎる人々は携帯みたいな物を持ってなんかしてる。

信号がある。馬車ではなく車が走る。道路の舗装はアスファルトっぽい物。

スクランブル交差点の中で俺は叫ぶ。


「なんだよ!今とほとんど変わんねーじゃんか!!」


まだしばらく怪盗しません(断言)

2,3話あるいはそれ以上かかるかも

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