入学(戦闘) ユウ編6
「どう言うことだよ」
僕はエントの馬鹿げた「勝ちにいくぞ」発言の意味を聞き出そうとする
「まぁよく聞け…」
エントは冷静に対処する
「俺には秘策がある だがそのためにはもっとお前に頑張ってもらわないといけない」
秘策?今までなにもやってこなかったのにか?僕は不信に思い目を向ける
「まぁ信じられないのも無理はない 」
エントは「だが」と話を続ける
「騙されたつもりでやってほしい」
真っ直ぐな目だ…それが先程とは違うエントに抱いた印象だった
「…分かったよ」
僕はエントの真面目な目に従うことにした
「うわっ まじでww んじゃ最初耐えてくれ あとは隙をつくるから流れに任せてね」
「は?え?うん?」
エントは先程とは全く違う完全にふざけたテンションだ…僕が訳が分からず居ると
「せんぱーい さっきから思ってたんですけど 模擬戦の勝ち負けの条件って どちらかが降参するまでじゃないですかー?」
エントは馴れ馴れしく副会長に声をかける
「あぁ そうだけど」
「それって明らかに格下の俺達にとったら不公平じゃないですか」
「まぁ そうだね」
「だから 勝利条件を先輩の背中に攻撃するに変えてもらえませんかね」
「それでもいいけど それだったらあんまり手加減出来ないよ」
「よかったぁ 丁度副会長って割には魔法あんまり使わないし 手応えないなーwwと思ってたんですよ」
副会長は笑顔で「へぇ」と対応するが
…絶対怒ってるよ あれ…
バカだろこいつどうなっても知らねぇぞ…
「んじゃ 遠慮なく行くよ」
ブォォッ
副会長は魔法のオーラを先程のように纏う…二割増しぐらいで…
絶対怒ってるよ!!
「んじゃ あとよろしくな」
「へ?」
エントは僕の肩を叩き後ろへ下がる
「えーとこれって僕がピンチになっただけじゃ…」
「ウン ソダネー」
エントは興味無さそうに棒読みで返事する
…前言撤回こいつのこと絶対信じねぇ