表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/9

入学(戦闘) ユウ編4

楽しんでいってください

「あのー ほんとに2対1でいいんですかー」


僕は数メートル先のドラコと呼ばれた女たらしお兄さん副会長?ことドラコ副会長に少し声を張って聞く


「あぁ もちろんいいよ 君たちは魔法の演習を受けてないみたいだしね」


副会長はかなり余裕な雰囲気で答える

最初副会長から模擬戦を提案されたとき 流石に教官に反対されるかと思ったが「いいんじゃね」といういかにも適当な返事をされた

会ったばかりだけどあの人ほんと適当だな


「エント 準備は出来た?」


「…ん? あぁ 大丈夫だ…」


相変わらず会話のリズムが悪い…

僕は演習用の模擬刀を傷の痛む右手ではなく左手に装備する エントは僕より少し重いが頑丈な剣を装備する


「一応2対1だしなにか作戦とか決めとく?」


「……あっ えーと そうだな……少し時間を稼いでくれるか?……」


「うん 別にいいけど」


それは作戦というのか?っていうか時間稼ぎで戦闘の後半にするものじゃないの?


「準備 出来ましたー よろしくお願いいたしまーす」


様々な疑問があるものの僕はドラコ副会長に声をかける


「君達も怪我しない程度にねー」


一応王城で体は鍛えてたし まぁ魔剣が使えなくて利き手で剣が振れないだけで 腐っても元勇者だし

怪我はしないと思うけど


…魔剣が使えない時点で勇者失格だけど…はぁ…


僕達は数歩前に出た


「いつでもいいですよ」


僕は剣先を副会長に向け 軽く構える

同時に作戦?通りに時間を稼ぐため最初僕を狙ってくるようにエントの前に出る


「ん?…」


副会長は疑問をもったように訝しげな表情を浮かべる

それもそうだろう この構えは相手に先手をとらせるため明らかに隙のある構えだから


「それじゃ…」


フッ!と言う声とともに副会長は一気に詰め寄る

僕は焦らず防御の型をとる


防御の型 剛


副会長の拳が勢いよく剣にぶつかる

ミシッ

という鈍い音と剣にわずかにヒビが入る


「なっ!?」


慌てて違う型をとる


防御の型 柔


副会長を受け流す…が動揺は消えない

防御の型は完璧に決まったはずだぞ

剣同士のぶつかり合いでも傷付かないはずだぞ

それなのに魔法も武器もなしに剣にヒビを入れるなんて…どんな力だよ


「フフフ」


「「は?」」


副会長が変な笑いをしたので僕とエントは同時に疑問符を浮かべる


「ハハハ… 面白いね君」


そう言いながら僕に指を指す


「…?」


どう言うことだ?


「まさか わざと僕に先手をとらせて受け流すなんて…それに…今の型…いや…それより――」


流石に格上相手に「いつでもいいですよ」は生意気過ぎたか? 普通逆だし…

それより「今の型…」という発言が気になる

正体がばれたのかな どこまで察したかは分からないけど…


「僕も少し力を出そう 教官にも魔法を見せてやれって言われたしなぁ」


ブォォッ


という火が点くような音とともに真っ白なオーラを纏う

あれが魔法のオーラ…魔剣と少し似てるな

ただ魔剣は剣だけオーラを纏う それとは違って全身に纏っている


「んじゃ 最初は強化魔法 『加速』」


「なっ!? 速っ」


さっきとは比べ物にならないスピードで近づき

いつの間にか僕の間合いに入り込んで

拳を振るう


バキッ


という音とともに模擬刀は折れ 力なく落ちていく

防御の型が組めなかった完全に油断した


「模擬戦中の武器の交換や入手は不可 さぁどうする」


副会長はいじめるような嫌な笑いを浮かべながら

こちらを見る


どうする? 素手で戦うか? 剣でさえ簡単に折れたのに勝てるのか 素手で…


まじでヤバイ…










ご閲覧ありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ