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Moon Clan  作者: 咲夜 繚
1/8

プロローグ

人の血を啜り 闇夜を跋扈する 不死なるもの


月下の王にして 血を捧げた者を下僕とし


太陽の下をも恐怖で支配する


この世で 最も忌み嫌われる血






月に祈りを捧げ 月よりの使者として崇められ


彼の大国の 皇帝すらも捜し求め


臣下を東の果てへと旅立たせた


人で有る誰もが欲する 高潔の血






この世界で 最も太陽に嫌われた血と

最も月に愛された血を持つ者 




その血の意味を知るモノは…



   ✝



囚われていた子供は見つけた



その部屋に侵入するのは 目玉焼きを作るみたいに簡単だった


だが誰の目にとまる事無く連れ出すのは 


子供一人を護り通すと言うことは


こんなにも難しい事だとは…



無傷で奪還の約束 そのために多量の血を流してしまった


薄れる意識の中で 理性が本性に飲み込まれて行く



身体の奥深く閉じ込めた血が

ビーカーの水にインクを垂らしたようにジワリと広がり 黒い力が満ちて来る





血色に紅く光る瞳



口元にチラリと覗く牙



誰もが恐れる本性が現れる




「いいよ…」




震えながら差し出された手


蒼白の顔に天使の微笑み


小さな宗薫は 美夜の目に脅えてはいたものの 薄く笑顔さえ浮かべている





それは 美夜が何者かを理解した者の笑みだった 




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