7-13 sideゴードン(ニシダ先生)
それから毎日のように俺がクラリアを彼女の教室に送り届け、ルイスたちと六人で昼食を取り、食後のお茶も一緒に中庭で飲むようになったためか、クラリアは少しずつ俺たちと普通の友人のようにつきあってくれるようになってきた。
あとはどのタイミングで俺が前世持ちだということを明かすかだ。
俺はかなり真剣に悩んでいたのだが、
「モ、モブなのにメインキャラたちとこんなに仲良くなって、い、いいのかしら…」
とクラリアがつぶやくのを聞いて、これはいつ明かしても大丈夫そうだと思えてきた。
今は六人でいつも行動するようにしているが、そのうち二人きりで話す機会を作り、その時に明かせれば…と思う。
周囲の人間のクラリアを見る目も少しずつ好意的に変わっていき、クラリアも同じクラスの女生徒たちと少しは話せるようになってきたようだ。
日々明るさを増していくクラリアのことを、俺は好ましいと感じるようになっていった。
ルイスたちもクラリアの様子を見守っていたようで、
「最近クラリア明るくなったねー」
「ああ、クラスに友人もできたようだな」
レイズとルイスもそう言うようになった。
なので俺は、そろそろクラリアと二人で話す機会が欲しいと思い、こっそりとルイスとレイズに頼んでみた。
「わかった」
「おっけー、じゃ今日のお茶は三組にわかれてみる?」
と言ってくれたので、いつもの六人で昼食を取った後、三組にわかれることになった。
昼食後、ルイスとハリエット、レイズとアンリエッタがそれぞれ別のベンチに座るのを見て、
「あ、あの…今日は六人で集まらないのですか…?」
とクラリアが俺に尋ねたので、俺は
「うむ。俺がクラリアと二人きりにしてくれと言ったのだ」
と答えた。
クラリアは
「ひえっ…?!」
と小さく叫んだ。
「俺と二人きりは嫌か?」
俺が尋ねるとクラリアは
「そそそそんなっ…嫌だなんて、そんなっ…」
と慌てて答えたが、明らかに動揺していた。
二人きりで中庭奥の木の下のベンチに座ると、
「あ…あのっ…私に何か…何かお話が…?」
クラリアはびくつきながらそう言った。
これはもうストレートに言った方がいいだろう。
「クラリア、君には前世があるのだろう?」
俺がそう言うと、クラリアは飛び上がった。
「なっ…なっ…なんで…っ?前世って…あの…あの…」
慌てふためくクラリアに、
「実はな、俺にもあるんだ。日本という国での前世が」
というと、クラリアは両目をかっぴらいて止まった。
「えっ…?!あっあの…?!」
口をぱくぱくさせているクラリアに、俺は
「俺は前世では24歳の高校教師だった…君は?」
と言ってみた。
クラリアは信じられないといった顔をしながらも、
「あ…あの…わっ私は22歳の大学生で…卒業寸前でした…」
と素直に答えてくれた。
よかった。
「そうか、君は成人済みの女性だったのだな」
俺が言うと、クラリアも
「ゴードン様…も、立派な大人の男性だったのですね…」
と、まだ信じられないという顔をして、そう言った。
なので俺は、ずっと内心考えていたことを話すことにした。
「前世24歳だった俺には、今世14歳でも、14歳相手で婚約だのなんだというのは、ちょっと無理だと感じていたんだ」
俺の言葉にクラリアも
「た、たしかに…私もそれがひっかかって…クラスになじめませんでした…」
と、おどおどしながらもうなずいた。
「…で、だ。俺と婚約してはくれまいか?クラリア」
俺が言うと、クラリアはまた飛び上がった。
「こっ…こんっ…?!」
「今世では14歳と15歳だが、前世では24歳と22歳、似合いの二人ではないか?」
俺が笑うとクラリアは泣きそうな顔で
「こっこんな…モブの私でもいいんでしょうか…?前世の推しと幸せに…なんて…そんな…」
というので、
「モブでも何でも、クラリアがいいんだ」
と俺は言った。
クラリアは見開いた目に涙をためて、うなずいた。
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